本記事では、これからWebデザイナーを目指している方や、現役のWebデザイナーの方向けに、おすすめの資格を紹介しています!
資格取得のメリット・デメリットや就職・転職に役立つのか?など徹底的に解説しています!
Webデザインが学べるスクールはこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
目次(クリックしてジャンプ)
Webデザイナー系の役立つ資格おすすめ9選【特徴・難易度・合格率】
Webデザイナー系でおすすめの資格は以下の9つです。
- ウェブデザイン技能検定
- Webクリエイター能力認定試験
- アドビ認定アソシエイト(ACA)
- アドビ認定エキスパート(ACE)
- Photoshopクリエイター能力認定試験
- Illustratorクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定資格
- マルチメディア検定
- Webデザイナー検定
ウェブデザイン技能検定の特徴・難易度・合格率
資格名 | ウェブデザイン技能検定 |
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運営 | 特定非営利活動法人 インターネットスキル認定普及協会 |
受験料金 | 1級 学科: 7,000円 / 実技: 25,000円 (実技はペーパー実技含む) 2級 学科: 6,000円 / 実技: 12,500円(35歳以上)または7,000円(35歳未満) 3級 学科: 5,000円 / 実技: 5,000円 (35歳以上)または3,000円(35歳未満) ※平成29年度第3回試験より、試験実施年度の4月1日において35歳未満の方は実技試験の受検手数料が減免となります。 |
合格率 | 3級が60〜70%程度 2級が30〜40%程度 1級が10〜20%程度 |
難易度 | 等級により異なる |
ウェブデザイン技能検定の最大の特徴は「国家検定である」点に尽きるでしょう。Web関連の資格を探せばいろいろな選択肢が見つかりますが、国家資格はこれのみです。そのため、「国が認定している」というブランドを求めて、この資格を取得しようとする人も多いようです。
当然、ウェブデザイン全般に関する知識・スキルを問う試験となっているわけですが、レベルに合わせて3級〜1級の3段階に分けられています。ですから、最終的には1級を取得することを前提に準備や勉強を行っていくことになるでしょう。
もっとも難易度が低く、初級編とも言える3級では、ウェブデザインの職域に関連した基本的なスキルが問われる試験内容となっています。「インターネット概論」や「ウェブデザイン技術」「ワールドワイドウェブ法務」などの科目から出題され、すべてマークシート式の筆記試験です。
2級、1級は、この3級を取得した人のみが受講可能です。さらに重要になってくるのは、この2つの等級では一定の実務経験が必要になってくることです。2級の場合は2年以上の実務経験、あるいは短大、大卒、専修学校、高度職業訓練を卒業・修了した者など、1級の場合は7年以上の実務経験、あるいは大学卒業後3年以上の実務経験を有する者などの条件が設定されています。これらの級を受けたい場合には、まず自分が条件を満たしているかどうかを確認しておく必要がありそうです。
2級、1級ともに基本的な出題範囲は3級と共通していますが、さらに「インターネットに関する法令」などが加えられる他、実技試験も実施されます。
合格率は、3級が60〜70パーセント程度、2級が30〜40パーセント、1級が10〜20パーセント程度です。受験資格の条件のハードルの高さを考えると、かなり難易度の高い資格と言えるでしょう。
国家資格というブランドだけでなく、難易度の高さという点からも、数あるWebデザイン系の資格の中でも「取得するといろいろな場面で役立つ」ものと評価することができそうです。
Webクリエイター能力認定試験の特徴・難易度・合格率
資格名 | Webクリエイター能力認定試験 |
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運営 | 株式会社サーティファイ |
受験料金 | スタンダード:5,700円(税込) エキスパート:7,300円(税込) |
合格率 | 得点率65%以上が合格水準 |
難易度 | 等級により異なる |
Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイが運営している民間資格試験です。この資格の特徴は、「スタンダード」とより難易度の高い「エキスパート」の2種類が設定されていることで、まずどちらを受験するかを決める必要があります。
それぞれの特徴としては、スタンダードは実技のみ、エキスパートは実技プラス知識を問う問題が用意されており、エキスパートの方が出題範囲が広くなっている点が挙げられます。ただ、いずれもそれほど難易度は高くなく、平均的な合格率は平成27年度で86.9パーセントと高い水準を維持しています。
試験内容は、HTMLやCSS、Webサイトの構成・設計といった基本的なものから、エキスパートになるとビジュアルデザインや配色、管理・運用なども加わります。どちらも得点率65パーセント以上が合格水準となっています。
アドビ認定アソシエイト(ACA)の特徴・難易度・合格率
資格名 | アドビ認定アソシエイト(ACA) |
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運営 | Adobe |
受験料金 | 一般価格:10,780円 学生割引:8,580円 |
合格率 | 不明 |
難易度 | 難易度は低め |
アドビ認定アソシエイト(ACA)とは、アドビ社のAdobe Photoshop、Illustratorを扱うための基本的な知識・スキルを問う資格のことです。取得することで、これらのソフトを十分に使いこなせることを証明することが可能です。
アドビ社のこれらのソフトは世界中で使用されているため、この資格を取得することで、全世界規模で知識・スキルを証明できることを意味しています。グラフィック系はもちろん、さまざまな業務でアドビ社のソフトが使われているだけに、就職・転職におけるメリットも大きいでしょう。
後述するアドビ認定エキスパート(ACE)と比較すると難易度が低いため、まずこちらを受験した上でエキスパートを目指す、というルートをたどる人も多いようです。
受験資格は特になく、誰でも受験可能です。試験は2種類用意されており、Photoshopを使用するものとIllustratorを使用するタイプ、どちらも問題数は30問で、試験時間は50分に設定されています。どちらか得意な方の試験を受験することになるでしょう。
アドビ認定エキスパート(ACE)の特徴・難易度・合格率
※現在、日本語での試験提供はありません
アドビ認定エキスパート(ACE)は、エキスパートという名前が使用されているように、アソシエイトよりも難易度が高く、より高いレベルの知識・スキルが問われる試験です。それだけに、合格すればアドビ社から「専門的な知識・スキルを備えている」とお墨付きを得る形になるため、WebデザインのみならずWeb・IT系の業種で働く際に大きな武器になるでしょう。なお、さらにワンランク上の「アドビ認定プロフェッショナル(ACP)」の試験もあります。
この資格もアドビ社の製品ごとに試験が用意されており、Illustrator、Photoshop、Dreamweaver、 Acrobatなどを使って行われます。試験時間は製品によって異なるので、注意しましょう。
難易度が比較的高めですが、合格率は決して低くはなく、平均で70パーセント前後となっているので、きちんと対策・準備をしておけば合格することも十分可能でしょう。
なお、注意したい点としては、試験を受けた製品がアップグレードされ、新たな認定試験が発表されると、90日後に資格が失効してしまう点です。これは日進月歩のWebの世界では仕方がない部分ではありますが、常に最新のソフトを使いこなせるための資格を取得し続ける必要も出てきます。
Photoshopクリエイター能力認定試験の特徴・難易度・合格率
資格名 | Photoshopクリエイター能力認定試験 |
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運営 | 株式会社サーティファイ |
受験料金 | スタンダード:7,600円 エキスパート:8,600円 |
合格率 | 70%前後 |
難易度 | 難易度は普通 |
Photoshopクリエイター能力認定試験とは、サーティファイが認定・運用している、Photoshopを用いたグラフィックコンテンツの制作能力を認定する試験です。
特徴としては、試験が実践的な内容になっている点が挙げられるでしょう。問題では、指示に基づいて、新規のドキュメントからグラフィックコンテンツを作成する作業が行われます。限られた時間内にテーマと指示に基づいて制作ができるか、そして指示を正確に理解した上で正しいコンテンツを制作することができるか、「現場で使える」スキルを問う試験と言えるでしょう。
試験は難易度・レベルに合わせてスタンダードとエキスパートの2種類を設定しており、本人のレベルに合わせて受験することが可能です。スタンダードでは実技試験のみですが、エキスパートでは加えて知識を問う試験も出題されています。そこでは実践的なスキルだけでなく、専門的な知識を身につけておくことで、画像の加工・編集などにも対応できることを目的としています。
合格率はスタンダード・エキスパートともに70パーセント前後で、比較的高い水準となっています。試験対策用の公式テキスト・問題集も用意されているので、それを使ってしっかり勉強しておけば十分に合格可能なはずです。
Illustratorクリエイター能力認定試験の特徴・難易度・合格率
資格名 | Illustratorクリエイター能力認定試験 |
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運営 | 株式会社サーティファイ |
受験料金 | スタンダード:7,600円 エキスパート:8,600円 |
合格率 | 70%前後 |
難易度 | 難易度は普通 |
Illustratorクリエイター能力認定試験は、上記のPhotoshopクリエイター能力試験と同じサーティファイが認定・運用している資格で、内容にも共通点が見られます。
試験はスタンダードとエキスパートの2種類が用意され、前者は指示通りに正確な作業を行うことができるかを問い、後者は多様なニーズに対応した創造性の高いコンテンツの制作ができるかが問われる内容になっています。
特にエキスパートではクライアントからのニーズに対応できるための知識・スキルが問われるので、取得することでWebデザインの実践の場で活かせるスキル・知識を身につけることができるでしょう。
スタンダード・エキスパートいずれも合格率は70パーセント前後です。スタンダードは実技・実践試験なのに対して、エキスパートではプラス知識を問う問題も出題されます。Photoshopクリエイター能力認定試験と同様、試験に対応した公式テキスト・問題集が用意されているので、それらを使ってしっかり準備しておけば合格はそれほど難しくないようです。
Illustratorクリエイター能力認定試験の公式サイトはこちら
HTML5プロフェッショナル認定資格の特徴・難易度・合格率
資格名 | HTML5プロフェッショナル認定資格 |
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運営 | LPI-Japan |
受験料金 | 16,500円 |
合格率 | 不明 |
難易度 | Level1とLevel2で難易度は異なる |
HTML5プロフェッショナル認定資格は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が運営・認定している資格です。この試験の特徴は、名前の通り、HTMLに関する知識・スキルをメインとしつつ、CSS3、JavaScriptなど、マークアップに関する幅広い知識を問う内容になっている点です。
試験はLevel.1とLevel.2の2種類が用意されており、前者はWebコンテンツ制作に関する基本的な能力を問うもの、後者は動的Webコンテンツの開発・設計、Webアプリケーションに関する能力を問うものとなっています。
試験は大半がマウスによる選択方式(コンピューターベーストテスト)を採用していますが、一部キーボードによる入力問題もあります。全国各地の試験センターで受験する他、自宅や職場で受験(OnVUE受験)することも可能です。前者の場合はテスト終了のボタンを押すと、その場でテスト結果を確認できます。
この試験はWeb制作に関する幅広い知識を問う内容になっていること、非営利活動法人が運営している中立的な試験であることが大きな特徴と言えるでしょう。
マルチメディア検定の特徴・難易度・合格率
資格名 | マルチメディア検定 |
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運営 | CG-ARTS |
受験料金 | ベーシック 5,600円 エキスパート 6,700円 |
合格率 | ベーシックが60%程度 エキスパートが20%〜30%程度 |
難易度 | 難易度は普通 |
マルチメディア検定は、Webデザイナー検定と同じく、CG-ARTSが実施している検定試験です。
マルチメディアに関わるデジタルコンテンツ全般の知識・スキルを問う試験となっているのが特徴です。現在ではマルチメディアという言葉そのものが使われる機会が少なくなっていますが、Webデザインだけでなく、Webビジネス・マーケティングの関連した幅広い知識・スキルが問われる試験と考えてよいでしょう。試験の名前が少々古く感じられるのは、第1回の試験が1996年とすでに25年近くもの歴史を持っているからで、その分実績も認知度も高い資格と評価することもできるでしょう。
この試験では、ベーシックとエキスパートの2種類が用意されています。この点はWebデザイナー検定と同様で、前者がマルチメディアに関連した基本的な知識を問うものになっているのに対して、後者はWeb関連のプロとして通用するための応用的・実践的な知識を問う内容となっています。
現在のWebビジネス・マーケティングの分野では、さまざまなメディアを駆使した上で多彩なアプローチでアピールすることが求められています。少々名前が古く感じられる一方で、まさに時代の最先端の知識・スキルが求められる資格とも言えます。
試験の特徴としては、さまざまなメディアの活用方法、インターネットを活用したコミュニケーション技術、プレゼンテーション技術などが問われる点が挙げられます。Web制作・運用の現場で役立つための実践的な知識・スキルが問われる内容と言えるでしょう。なお、エキスパートでは著作権や産業財産権など、現代のWebビジネスが抱えている諸問題に関する内容も出題されています。
合格率はベーシックが60パーセント程度、エキスパートが20〜30パーセント程度で、エキスパートになるとかなり難易度が高くなっているので、事前の準備や学習が欠かせないでしょう。なお、公式サイトから過去の問題をPDFファイルで入手可能なので、出題の範囲や傾向などを確認しながら学習していくとよいでしょう。
Webデザイナー検定の特徴・難易度・合格率
資格名 | Webデザイナー検定 |
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運営 | CG-ARTS |
受験料金 | ベーシック 5,600円 エキスパート 6,700円 |
合格率 | ベーシックが60%程度 エキスパートが20%〜30%程度 |
難易度 | 難易度は普通 |
Webデザイナー検定はその名前からも推測できるように、Webデザインに関連した知識・スキルを問う認定試験・資格のことです。とはいえ、単にデザインだけでなく、広くWeb制作に関する知識を問う内容になっており、合格するためにはWeb制作の企画・立案の段階から管理・運用までに及ぶ幅広い知識が求められます。
主催しているのはCG-ARTS公(益財団法人画像情報教育振興会)で、この団体は他にも、CGクリエイター検定、CGエンジニア検定など、グラフィック関連の資格検定を主催していることでも知られています。
デザインだけにとどまらない、幅広い知識・スキルを問う試験だけに合格することで、Webデザイナーとしての就職・転職に役立つのはもちろん、Webプロデューサー、Webプログラマーなど幅広い職種にも対応できますし、職域をまたいだキャリアアップにも役立つでしょう。
試験は「ベーシック」と「エキスパート」の2種類が用意されています。前者はWeb全般(制作・企画・デザインなど)に関する知識と理解度を問う内容になっているのに対して、後者ではより専門的な知識と、それをWebサイトの制作・デザイン・運用に役立てるためのスキルを問う内容になっています。ベーシックはまずWebデザイナーを目指す上での基本となる検定、後者は本格的にプロとしてキャリアを重ねていくための検定、と言えるかもしれません。
合格率はベーシックとエキスパートで差が見られ、前者は60〜65パーセント前後で推移しているのに対して、後者は30〜40パーセント程度です。年度によって合格率に少々ばらつきが見られますが、エキスパートのほうがやはり低い水準となっています。ウェブデザイン系の資格・認定試験は全般的に合格率が高めの水準となっているのに比べると、この2つの試験はかなり難易度が高い部類に入ると言えます。それだけ取得した時のアドバンテージも期待できるでしょう。
Webデザイナーの資格を取得するメリット
Webデザイナーに関連した資格の中には国家資格も含まれていますが、かといってこの仕事に就くために資格は不可欠、というわけでもありません。そもそもこれらの資格は比較的歴史が新しく、すでに現場で豊富な実績を重ねているWebデザイナーがこの世界に入った頃には、資格そのもの選択肢が限られていた状況でした。そのため、経験豊富なWebデザイナーほど資格を持っていない、あるいは必要としていない面もあります。
そうなると、Webデザイナーの資格は本当に必要なのか?という疑問も出てくるでしょう。必須ではない以上、時間・お金・手間をかけてわざわざ取得するメリットが必要になってきます。このメリットが、数ある関連資格の中から取得を目指す上で重要なポイントになってきます。
Webデザイナー資格取得メリット①:最新の情報に基づいた知識・スキルを身につけることができる
Web関連の世界は非常に移り変わりが激しく、OSやソフトのアップデートを含め、目まぐるしく状況が変化していきます。ですから、3年前に取得した資格の知識・スキルが現在に役立つとは限らず、情報が古くなって役に立たないというケースも珍しくありません。
現場の最前線で活躍しているWebデザイナーなら、そうした移り変わりや変化をリアルタイムで感じながら、最新の情報や動向を取り入れていくことができます。しかし、これからWebデザイナーを目指そうとしている方や、ブランクがあって再就職・転職を目指そうとしている方にとっては、こうした最新の情報を入手するのが難しい面もあるのです。
こうした資格・認定試験では当然、Web業界の最新の動向に基づいた問題が出されますから、それをクリアすることで「リアルタイムで通用する知識・スキル」を備えていることを証明できます。先述したアドビ社関連の資格のように、製品が新たにアップデートすると取得した資格が失効してしまうものがあり、この点は非常に重要なポイントとなるでしょう。
Webデザイナー資格取得メリット②:正確な知識・スキルを体系的に学ぶことができる
試験では、Webやデジタルコンテンツに関する幅広い知識・スキルが問われます。一方で、Webの世界では分業化、細分化が進んでいる面もあり、実務ではなかなか総合的・体系的な知識を学べない面もあるのです。Webデザイナーとして長年働き続けてきた人はデザイン方面の知識・スキルばかりに偏ってしまい、それ以外の最新の動向にはついていけない、というケースも珍しくありません。
Webデザイナー一本でキャリアを重ねていくならそれでも特に問題ないかもしれませんが、将来的にWebディレクターやWebプロデューサーへのキャリアアップを視野に入れている方にとっては、やはり総合的な知識は必要です。
また、大手企業ではWeb業務の分業化・細分化が進んでいる一方で、中小企業レベルではWebデザイナーがプログラミングやWeb制作を担う兼業化も見られています。予算などの都合でWebサイト運営やWebマーケティングに人材を割くことができない企業の場合、一人でいろいろなことができる人材が重宝されるのです。
ですから、キャリアアップの点だけでなく、Webデザイナーとして幅広い分野で活躍したい場合でも、総合的・体系的な知識・スキルは必要と言えるでしょう。
先述したように、資格・検定では最新のWeb業界の動向を踏まえた上で出題されます。その試験対策や受験を通して、Web関連の総合的・体系的な知識を最新バージョンで学ぶことができるでしょう。
Webデザイナー資格取得メリット③:就職・転職に有利になる
このメリットを目的に、資格の取得を目指している方も多いのではないでしょうか。先ほど、経験豊富なWebデザイナーの中には資格を持っていない人も多いと書きましたが、それはあくまですでに豊富な実務経験で十分にアピールできるため、資格など必要ない段階に達している人の話です。これからWebデザイナーとして就職したい、あるいは実務経験がほとんどない段階で転職したいと考えている方にとっては「自分がどれだけWebデザイナーとして使えるのか」を証明する手段が必要になるでしょう。その手段として、資格・検定試験は適しています。
実務経験がなくても資格を取得していれば、少なくともその資格を取得するために必要な知識・スキルを身につけていることを証明することができます。企業が採用する際、キャリアや年齢がほとんど同じ応募者が二人いたときに、一方は資格なし、もう一方が資格ありなら、どちらを選ぶでしょうか? 面接など自己アピールをする際にも、自分の知識・スキルを証明できるものがあれば、積極的にアピールしやすいはずです。
Webデザイナー資格取得メリット④:キャリアアップや年収アップに役立つ
Webデザイナーが活躍する場所やたどっていくキャリアには、幅広い選択肢があります。しかもWeb業界そのものが目まぐるしく変化しているため、5年後、10年後にWebデザイナーに何が求められているのか、未知数な面もあります。もしかしたらWebデザイン関連の知識・スキルだけでは通用しなくなっているかもしれません。
ですから、先程挙げた体系的・総合的な知識・スキルを身につけるメリットを活かして、幅広い知識・スキルを身につけ、そして資格取得を通して最新のWeb業界の動向を把握しておくことで、キャリアアップを有利に進めていく環境も得られるでしょう。5年後にはWebデザイナーにどんな役割が求められるのかを推測した上で、関連する知識・スキルを学び、必要に応じて他の資格の取得も目指すといったことができるはずです。それが最終的に、Webデザイナーとして長くキャリアを重ね、Webディレクター、Webプロデューサーなどへとキャリアアップを目指していくことに結びつくはずです。
Webデザイナーの資格を取得するデメリット・注意点
一方で、デメリットはあるのでしょうか?資格を取得して損をする、ということはありませんが、せっかく取得したのにあまり役に立たない、他の資格を取得した方がよかった、といったことになる可能性もあるので気をつけたいところです。
Webデザイナー資格取得デメリット・注意点①:その資格の知名度・認知度はどの程度か?
デメリット・注意点における最大のポイントと言えるのがこれです。せっかく取得したのに誰も知らない、履歴書の資格欄に書いても採用担当者がこの資格のことを知らない、あるいは先方が採否を決める際の判断材料にしない…そんな状況では、せっかく取得しても意味がなくなってしまうでしょう。
実際問題として、数多くのWebデザイン関連の資格・検定試験がありますが、どれも似たような名前のものが多く、区別・差別化が難しい面もあります。これら資格の違いや難易度などを企業の側が正確に把握しているとは限らず、メリットのところで挙げた、就職・転職に有利になる点が期待したほど得られない可能性もあります。
これを避けるためには、できるだけ知名度が高い資格を選ぶことが大事です。ある程度の歴史があり、認知度が高く、Web業界で広く知られている資格の方が当然有利になります。それから、できるだけ難易度の高い資格を目指すことです。合格率70〜80パーセント程度の資格の場合、「持ってて当たり前」と見なされて、評価の材料にならないこともあります。
Webデザイナー資格取得デメリット・注意点②:自分に役立つ資格かどうか見極めが難しい
各資格の区別化が難しい点とも関わってきますが、どの資格が自分にとってもっとも役立つのか、自分が身につけたい知識・スキルを学ぶ機会になるのか、さらには自分が就職したい職種・業種で役立つのかをあらかじめよく見極めた上で選ぶ必要があります。認知度や知名度か高い資格が良いからといって、自分があまり必要としていない知識・スキルが問われる資格を選んでも、そこで身につけたものが役に立たない恐れがあります。
Web制作全般に興味があるか、多彩なメディアを駆使したマーケティングやWeb・ページ制作をやってみたいか、それともまずはデザイン方面の知識・スキルを集中的に身につけたいか、目的に合わせて選ばないと、せっかく苦労して資格を取得してもあまり身にならない可能性もあるので気をつけましょう。
Webデザイナー資格の必要性
これらメリット・デメリットを踏まえて、どうしても浮上するのかこの疑問点です。
本当に資格を取得する必要があるのか?この疑問の答えは人によって異なってくるでしょう。
すでに実績があり、活躍している人はWebデザイナー資格は不要
すでにWebデザイナーとしての経験を重ね、現場で活躍している人にとっては、わざわざ試験勉強をして資格取得を目指す意味はほとんどないかもしれません。そんな時間があれば、どんどん実地経験を積んで実践的なスキル・知識を身につけた方がよいでしょう。
キャリアや経験が浅い方は、穴埋めとしてWebデザイナー資格は有効
一方、先ほどの繰り返しになりますが、まだキャリアが浅い人、あるいはこれからWebデザイナーを目指す人にとっては、欠けているキャリアを穴埋めするための手段として資格はとても役立ちます。
必須というわけではありませんが、実務経験がない人が自分のWebデザイナーとしての能力を確認する手段は、資格の取得しかないというのが実際のところです。独学でも十分勉強が可能だからこそ、資格でその成果を確認し、就職・転職の際のアピール材料として役立てることができます。
WebデザインだけでなくWebマーケティング系のスキルも必要とされてきている
さまざまな業種でWebマーケティングの必要性が高まっている中、Webデザイナーの役割にも変化の兆しが見られます。先ほども少し触れましたが、大企業などで行われる規模の大きなプロジェクトなどではスタッフの分業化が進んでいる一方、中小企業や個人経営の店舗などでWebサイト制作やWebマーケティングの需要が高まり、限られた人数でこれらの業務を担当するケースが増えています。
プログラミングなども含めたWeb制作全般を担当できるWebデザイナー、あるいはサイトの運用・管理・更新などもできるデザイナーの需要も高まっているのです。
ですから、これからのWebデザイナーはこれまで以上に幅広い知識が求められるようになると考えられます。そうなると、経験豊富なWebデザイナーであっても、よく知らない領域の業務を求められる機会も出てくるでしょう。
そんな未知の領域の知識・スキルをどうやって新たに学んでいく方法として、資格が役立ちます。
こうして見ても、必須とは言えないものの、これからのWebデザイナーにとって資格がとても役立つものになるのは間違いないでしょう。
Webマーケティング系の資格(インターネット広告やSEO、Web解析など)もこちらの記事で解説していますので、参考にしてみてください。
デジタルマーケティング・WEBマーケティング系の資格・検定まとめ12選 2022年版 【2023年】SEOの資格おすすめ比較!特徴やメリット、難易度、必要性を解説Webデザイン資格は転職・就職に有利に働くのか?
デメリットのところでも触れたように、評価が分かれるのがこの部分です。資格が必要かどうかとも関わってくる非常に重要な部分でもありますが、結論は「有利に働くこともあれば働かないこともある」としか言いようがないでしょう。
Webデザイナー全般の需要が増加傾向にあるため、資格を持っていると便利なのは間違いないでしょう。
まだまだ経験豊富なWebデザイナーの数は限られていますから、Webデザイナーが欲しい企業としても、いつも経験豊富な人材を確保できるとは限りません。ある程度将来性も見越した上での採用が増えてくるわけで、その際の判断材料として資格の存在が今後高まっていく可能性があります。「経験はないけど、この資格を持っているなら最低限の知識はあるだろう」といった少々消極的な理由で採用に踏み切るケースも考えられます。
ですから、資格を取得していることで「この人材は即戦力として期待できる、ぜひ来てほしい」と評価されることは滅多にないかもしれませんが、採用するかどうかを迷っている時に、資格が最終的な判断材料となって採用されるチャンスが出てくるわけです。
「Web関連の資格は持っていて損はない」という言い方だと後ろ向きすぎるかもしれませんが、あまり期待しすぎない範囲内で自己アピールの手段として取得しておくと、就職・転職の際に有利に働いてくれるかもしれません。
そうなると、繰り返しになりますが、やはりどの資格を取得するかが重要になってきます。知名度、難易度はもちろん、コスト、対費用効果も意識した上での選択も必要になってくるかもしれません。
「持っていて損はない」「とりあえずアピール材料になる」くらいの目的で、どれぐらい取得のために時間と労力、お金を出すことができるでしょうか?やはりWebデザイナーは実務経験を積むことが大事ですから、難易度の高い資格を取得するために頑張るよりも、自分の就職・転職に役立ちそうな資格をまず取得し、就職後に実務で知識・スキルを学んでいった方が賢い選択とも言えます。
さらに実務経験で知識・スキルを身につけながら、より難易度が高く、キャリアアップや転職に役立つ資格を目指していく、といったやり方もあるでしょう。
つまり、Webデザイナー関連の資格は、就職・転職に有利に働くというよりも、いかにWebデザイナー関連の資格を就職・転職に役立てられるかが重要になってくるのです。単に「どの資格が就職・転職に役立つか」ではなく、自分のキャリア形成の土台になるような資格を選ぶようにしましょう。
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