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ネット広告導入に悩む広告代理店向け「広告運用代行会社」の3つの選び方

ネット広告導入に悩む広告代理店向け「広告運用代行会社」の3つの選び方

2000年代以降、スマホの普及やGPSなどの技術の進化や、広告媒体の多様化にともない、ネット広告への注目が高まりました。昨今では、各SNSを媒体とする広告も増えて、業界の主力がネット広告になりつつあります。そのため、広告主から広告代理店へ「ネット広告を始めたい」「SNSでPRや集客をしてみたい」という相談も増え続けています。

しかし、中小・地方の広告代理店の多くは従来のマスや雑誌を中心とする媒体に対する「広告のプロ」として広告主を支援してきました。そのため、ネット広告を運用するための「知識が蓄積されていない」「社内にネット広告の重要性が浸透していない」「マンパワーが足りない」という悩みを多く聞きます。

大企業やネット専業広告代理店のようなノウハウがなく、ネット広告に取り組むことができないという悩みの解決策として、自社で抱え込まずに外部の広告運用代行会社に委託することをおすすめします。

本記事では、10年以上にわたって、延べ500社超の広告代理店を支援してきた筆者の経験から、安心して任せられる運用代行会社の選び方をお伝えします。また、運用代行会社に任せられる具体的な業務や、任せた場合の運用フローなども紹介するので、自社に合った「広告運用代行会社」を探す際の参考にしてみてください。

広告代理店から広告運用代行会社へ運用の委託が可能

一般的に広告運用代行会社は、広告代理店のパートナーとして、広告主から受注した「広告案件の運用」を引き受けます。そのため、ネット広告の運用を外部パートナーに委託できれば、自社内にノウハウがなくても、既存の広告主からの「ネット広告も始めたい」という要望を断らずに済みます。また、もし断った場合に、これまでの与件ごと他社に流れてしまうという事態も回避できるでしょう。

実は、一度は自社でネット広告を運用してみたものの、「人材や知識の不足によって運用サイクルを上手く回せなかった」と広告運用代行会社に助けを求める広告代理店は少なくありません。

広告運用代行会社によっては、ネット広告の運用まわりを一括で任せられる

広告代理店から広告運用代行会社へ委託できる業務は、主にネット広告の「運用」の部分です。多くは広告主からの依頼確定後、「どの広告を、どの媒体で、何を目的として、どの程度出稿するか」を伝えて、広告運用代行会社が実際に運用を行っていく流れとなります。運用後、広告の効果分析レポートを月1回程度発行して共有するサービスも一般的に行われています。

なかには、ネット広告に関する知識の提供や、営業担当者のための提案支援などもサポートしている会社もあります。自社にネット広告に詳しい人材が不足している場合は、そのような広告運用代行会社を探すのも一つの方法です。

インターネット広告の運用には手間がかかる

インターネット広告の運用には手間がかかる

広告代理店が自社で新たにネット広告を導入・運用することが難しい背景には、ネット広告の運用にマンパワーやリソースが多くかかることが関係しています。

例えば、リスティング広告ではGoogle検索やYahoo!検索などの上位に広告を表示して、クリックされた場合に広告料が発生します。この単価は日によって変動し、クリック数によっては広告文の修正や、広告単価の調整が必要となります。

そのため、リスティング広告の運用担当者は、日によって変動するチャートや、達成したい目標、設定されている単価や予算を、株価を見張るトレーダーのように確認して、微調整を繰り返さなければなりません。

このように、広告制作や契約までに時間のかかるマス広告・新聞・チラシに比べると、インターネット広告は出稿後の運用にかかる手間が膨大なため「気軽に扱いづらい広告」とも言えます。

手数料の目安は広告予算の15%~20%、契約期間や最低予算金額は各社で異なる

広告運用代行会社への委託費用は、広告予算の15~20%を手数料としているところがほとんどです。会社によっては、初期費用があったり、手数料の一部が外部ツールの利用料として加算されているケースもあります。外部ツールの利用料が気になる場合は、自社独自にツールの開発・利用をしている会社を探してみるのもいいかもしれません。

手数料率に大幅な差がない一方で、契約成立のための「広告予算最低額」や「最低契約期間」は広告運用代行会社によってさまざまです。これらは、その会社が得意とするネット広告の種類や運用方法によって異なり、少額で10万円から契約が可能な会社もあれば、「最低予算50万円」「最低契約期間6ヶ月以上」などの一定の基準以上でなければ契約が成立しない会社もあります。

広告運用代行会社へ相談する際には、契約の最低ラインや、委託できる業務の範囲、追加費用の発生有無、広告の効果分析レポートの頻度なども確認しましょう。

広告運用代行会社に広告を委託するメリット3つ

続いて、広告代理店から広告運用代行会社にネット広告運用を任せるメリットは、以下の3つがあります。

メリット1. 人材不足の解消
メリット2. 既存顧客との関係継続
メリット3. 自社の営業範囲の拡大
ここからは、メリットをそれぞれ詳しく解説していきます。

メリット1. 人材不足の解消

広告運用代行会社にネット広告の運用を任せれば、社員が無理して知識を習得しなくて済み、本業のマスを中心とする広告商材に注力できます。

もし、得意ではないネット広告の依頼を自社のみで受けようと無理すれば、運用担当者の負担が膨大になることが想像に難くありません。また、広告主に正しい情報を伝えられるようにするには、営業担当の社員の知識も随時アップグレードしなければなりません。

いま本業のかたわらで0からネット広告を学び、自社運用できる体制を作る場合、最低2年はかかります。しかもネット広告には、GoogleやYahoo!、SNSなど数多くの媒体があり、アップデートや仕様変更によって運用のアプローチ方法も頻繁に変わります。そのため、最新の情報を把握するだけでも一苦労です。

広告運用代行会社によっては、ネット広告についての勉強会を開催している会社や、ミーティングを通して徐々に自社にノウハウを蓄積できるようにしてくれる会社もあります。専門的な知識を有する広告運用代行会社に委託することで、自社の人材への負担や人材不足を解消できるでしょう。

メリット2. 既存顧客との関係継続

ネット広告を委託することで自社での提供可能な業務にできれば、既存顧客の減少を食い止めることにもつながります。
依頼している広告主側も「ネット広告は初めてでよく知らないがやってみたい」というケースは少なくありません。これに対して、広告代理店側が「できない」と断言してしまうと、ネット広告を受けられる他の広告代理店に、既存の契約とともに流れてしまう可能性もあります。

広告主からの要望に応えていきたい場合にも、広告運用代行会社への委託の検討をおすすめします。

メリット3. 自社の営業範囲の拡大

地方のお店や中小企業にも、ネット広告を取り入れたいと思っている方は多くいます。今後ネット広告を進めていきたい広告代理店が、広告運用代行会社と連携すれば、自社のサービス提供範囲や商材の幅を広げられます。既存の広告主の満足度を高めるだけでなく、新たな広告主の獲得も可能となるでしょう。

さらには、ネット広告の委託からつながった広告主に対して、マス広告の提案や、新聞などの紙媒体の広告の提案も可能です。自社内の人材や作業コストを抑えつつ、新たな営業の柱としてネット広告を取り入れられるのは大きなメリットだと言えるでしょう。

自社に合う広告運用代行会社を選ぶポイント3つ

自社に合う広告運用代行会社を選ぶポイント3つ

ここからは、広告運用代行会社を選ぶ際のポイントを紹介します。

ポイント1. 広告代理店の悩みを十分に理解してくれているか
ポイント2. 広告運用代行会社が持つ強みだけでなく、弱みも話してくれるか
ポイント3. 委託したい広告の運用内容と、得意分野やニーズがマッチしているか

以上の3つのポイントを、それぞれ解説していきます。

ポイント1. 広告代理店の悩みを十分に理解してくれているか

広告運用代行会社へは「運用を助けてほしい」と広告代理店から依頼するケースが多いです。困っている状況だからこそ、悩みや現況について詳しくヒアリングして、それに寄り添ってくれるかどうかを必ず確認してください。相談が終わったあとで、「自社の困りごとを理解してくれている!」という実感が持てなければ、広告運用が始まってから、費用ばかりかかって悩みは解決しない、ということもあり得ます。

どのくらい寄り添って問題解決に導いてくれるかどうかを、広告運用代行会社を選ぶ際の一つの基準として見てみてください。

ポイント2. 広告運用代行会社が持つの強みだけでなく、弱みも話してくれるか

どの広告運用会社にも強みはあります。しかし、強みや得意なことしか伝えてもらえない場合は注意しましょう。なぜなら、広告運用会社にはそれぞれ、専門ではない広告や経営の方針上あえて受けないようにしている仕事が必ずあるからです。加えて、広告運用会社によって確保している人員や、想定している依頼内容も違います。

例えば、通信販売の売上を伸ばすためのネット広告を出したいときに、、知名度の向上を目的としていかに露出を多く出すかという施策が得意な広告運用代行会社があるとします。

その会社に「売上をあげるために広告の効果の推移をみながら、細かな調整を随時してほしい」という依頼があっても、通常は受託しません。その会社の得意なネット広告の運用とは合致しないからです。

ただ残念ながら、過去に運用実績がない広告を「できる」と言って受ける会社もあります。「できない」ことを隠されている、悩みに対する回答に納得がいかないと感じたら、注意してください。

反対に、強みも弱みも最初から明確に説明してくれる広告運用代行会社の信用度は高いと言えるでしょう。信頼できる広告運用代行会社と広告代理店が、広告主の要望を叶えるために二人三脚できる関係が理想的です。

ポイント3. 委託したい広告の運用内容と、得意分野やニーズがマッチしているか

高額かつ長期的な案件の実績がある企業もあれば、単発の案件を少額から受け入れている広告運用代行会社もあります。すでに広告主から依頼を受けたネット広告がある場合、その内容が委託先の広告運用代行会社の得意とする運用に合っているかどうかを、導入事例や成功実績などを確認しておきましょう。

また、広告の分析レポートは月1回出すところが一般的ですが、自社開発ツールの利用によってリアルタイムで広告の効果を確認できる会社もあります。改善を短期間に繰り返す指標が欲しい場合は、分析レポートの回数や共有方法も確認が必要です。

なかにはネット広告の勉強会を開催している広告運用代行会社もあるため、「自社の人材育成もしたい」という方は情報・知識の共有の可否も見てみると良いでしょう。

広告運用代行会社を選ぶ際の注意点:委託先は3~4社に絞る

最後に、広告運用代行会社を選ぶ際の注意点を紹介します。広告代理店のネット広告運用の委託先として、複数社へ依頼しているケースはよくあります。3~4社であれば問題ないのですが、多くの広告代理店が担当者ごとにあちこちの広告運用会社と契約しているのが現状です。

前述のとおり、広告運用代行会社によって得意・不得意はあるため、それらをカバーするための委託先であれば、問題ないと言えます。しかし、広告主ごとに10社近い広告運用代行会社と契約しているという場合は、絞り込んだほうが良いでしょう。

委託先が増えるデメリットは、コミュニケーションコストが大きくなることです。各社とのやり取りがスムーズにいったとしても、それが5社以上になってくると時間的にも精神的にも本業を圧迫します。

委託先が増え過ぎている、いまから数を絞り込みたいという方は、選び方のポイントを参考に契約中の広告運用代行会社が当てはまるかどうか、チェックしてみてください。1社に絞り込む必要はありませんが、多くとも3~4社に留めておくことをおすすめします。特に「寄り添ってくれている」という実感がある会社を残すと良いでしょう。

広告運用代行会社を増やしすぎないために、以下の2つの方法もぜひ取り入れてみてください。
1. まずはお試しで少額での依頼をしてみる。
2. 3~4社と契約して、ある企業には少額の依頼を、大型の案件を得意とする案件は別の企業へ、という風に案件や要望によって使い分ける。

1・2とも、広告運用代行会社に悩みや相談をより詳しく伝えるためには、初回の相談前に自社で困っていることや要望、抱えている課題を洗い出しておき、前もって共有しておきましょう。

広告運用代行会社と円滑に連携するために、事前に情報共有を行う

可能であれば、想定される予算や、現在の自社の運営体制・組織図、できれば追加でお願いしたいことなども事前に共有しておくと、初回の相談から「どのような支援ができるか」まで提案してもらえる可能性が高くなります。

まとめ

1.まとめ:ネット広告に関する困りごとはプロへ委託する

広告代理店の抱えるネット広告に関する困りごとを解決するには、ネット広告の運用だけでも代行会社へ委託する方法がおすすめです。

しかし、数多くある広告運用代行会社のなかから、実際にどの会社に委託するかを決めるのは大変です。自社に合う会社を見つけるためにも、検索して見つけた会社へ問い合わせて、必ず一度話をしてみてください。その際には、今回ご紹介した選び方のポイントや注意点を意識すると良いでしょう。

広告運用代行会社の公式サイトに、ネット広告に関するサービス範囲や費用の提示があっても、運用支援の実際のところは話をしてみなければ把握できません。十分に話を聞いてくれるかどうか、そして自社の悩みに寄り添ってくれるかどうかを確認して、ネット広告の運用をぜひ検討してみてください。

最後に、広告代理店に寄り添う広告運用支援サービスとして、「AG-Boost」をご紹介します。

2.提案書作成~シミュレーション~運用まで全てお任せ!「AG-Boost」のご紹介

SO Technologiesでは、広告会社が元々持っているメイン商材を補強する形でネット広告の運用支援に取り組んでいます。弊社が提供するネット広告の「AG-Boost」では、Yahoo!やGoogle、SNSなどの主流な広告媒体の広告運用もサポートしています。

大きな特徴は、ネット広告の運用だけでなく、ネット広告に関わる業務の総合的な支援を担える点です。具体的には、媒体仕入、提案支援、広告運用、レポーティング、改善提案まですべてお任せいただけます。

「既存の広告主からの依頼を達成したい」と考えている中小企業の広告担当者様や、「地方でネット広告の情報が集まりづらい」と感じている企業のご担当者様は、ぜひ一度お問い合わせください。予算10万円のネット広告・SNS広告のご相談も、寄り添ってサポートしていきます。

実際に、東北地方のある広告代理店では、AG-Boostの契約から2年後に、ネット広告の月平均売上が約70万円から4倍の約300万円に増加しました。(※)

また、ネット広告の提案や運用に活用できる自社開発の無料ツールを提供しています。シミュレーション、提案書生成ツールなど、便利なツールですので、これからネット広告を取り入れていきたい広告代理店のご担当者様はぜひお試しください。
※弊社で開発した管理システムによる算出結果

筆者プロフィール
SO Technologies株式会社 執行役員 荒木 央
2006年、リスティング広告の草分けであるオーバーチュア株式会社へ入社。大手Web専業広告会社の営業に従事。2013年、株式会社オムニバスに入社。当時最先端の海外製のDSPや動画DSPの拡販を行う。2016年、サーチライフ(現SO Technologies)へ入社。ソーシャメディアの仕入~運用代行~レポーティングを一括支援するパッケージサービスの開発と営業責任者、運用代行本部の本部長を経て、2018年より取締役に着任。2019年7月の社名変更時より現職。