株式会社CONEは「シゴトの成功確率を上げる」をミッションに、クリエイティブ事業と資料作成代行サービスを運営しています。今回は、提供開始から約半年で支援企業100社を突破した資料作成代行サービスの「効率的なBtoBマーケティング」について解説します。
目次(クリックしてジャンプ)
新規事業はやるべきことに注力する
私たちは昨年、資料作成代行サービスの提供を開始しました。リソースの少ない弊社では、できることが限られていました。広告費を膨大にかけてリードを大量に獲得することもできないし、それに対応できる営業もいません。どれだけコストを抑えて、やるべきことに注力できるかが勝負になります。
- CACを下げる
- 受注率を上げる
この2つを両立させて、効率的に売上を拡大していく必要がありました。
顧客に動いてもらう仕組み
受注率を上げてCACを下げるには、「発注確度の高い顧客と商談設定をする」ことが重要です。ただ、スコアリングなんてしていないので顧客の発注確度を見分けるのは難しい状況でした。そこで「緊急度も重要度も高い顧客は自分で動いてくれるんじゃないか?」と考え、日程調整ツール(*1)を使って以下の仕組みを構築しました。
*1)日程調整ツール
Google Calendarと連携し、アクセスした人が空き日程を選び、ビデオミーティングを予約できる。
⓪顧客がお問い合わせフォーム送信
①サンクスページにリンク設置
②自動送信メールにリンク添付
③問い合わせ/資料請求時に送付する資料の最終ページにリンク設置
(PDFから直接タップ)
④フォローメール(FAQ記事)にリンク設置
└フォーム送信1日後に自動送信
⑤フォローメール(外注のポイント記事)にリンク設置
└フォーム送信3日後に自動送信
この仕組みだと人が対応することなく、顧客が自ら商談を設定してくれるので、セールスが動き出すのは商談からです。本来なら、架電・日程調整・ビデオミーティングURL発行等、対応コストがかかっていました。
顧客に動いてもらう仕組みを構築したことによって、極めて少ない工数で受注まで進めることが可能になりました。もちろん、顧客情報を取得して、ナーチャリング、スコアリングすることも大事だと思いますが、コストをかけずに同じ成果が出せるならその方がいいと考えています。
ただ、コスト削減と顧客目線は両立しないといけません。自分たちだけが得をするために顧客に手間をかけさせることはあってはいけません。
「顧客に商談設定をしてもらう」ことは、顧客にとってストレスではないはずです。ストレスなら緊急度が高くない顧客かもしれませんし、メールで複数回やりとりをしながら日程調整をするよりは、自分のタイミングでミーティングを設定できるほうが顧客にとっても良いのではないでしょうか。
(個人的には、資料ダウンロードした瞬間に電話がかかってくる方が迷惑です。)
「リード→受注」の流れにおいては、即時に”相手から”商談を催促される「対応の速さ」より、商談をいつでも”自分で”設定できる「機会の多さ」の方が顧客目線なんじゃないかなと思っています。
実際弊社は先述の①〜⑤までのフローを実践してから、商談設定率は向上しています。商談設定してくれる顧客も「発注する気」の方が多いので受注率も向上し、60%に到達することができました。
大切な顧客にフォーカスすると良い循環が起きる
追いかけるのではなく待つ姿勢を徹底することで、対応コストを大幅に削減し、本当に大切な顧客と向き合うことにリソースを割ける状態をつくることができてきました。それによりセールスは、商談前に顧客の事業内容や資料作成の目的を整理し、適切な提案をすることができるようになりました。今は、問い合わせのうち相談内容に質問が記載されているものについては、セールスが丁寧に質問内容に回答するようにしています。
商談を設定する顧客は、重要度も緊急度も高いため、本当に困ってる場合が多いです。結果として、その大切な顧客に時間をかけ、適切な提案をし、迅速で高品質なサービスを提供すると、満足度は非常に高くなり、リピートが起きます。
(弊社のサービスでは月平均リピート率が42%…2022年3月時点)
だから、結局は目の前の一番困っているお客さまを大切にする、喜ばせることが一番大事だということだと思います。
大切な顧客にフォーカスすることで、顧客満足度が上がりリピートにつながります。リピート依頼は広告費用や営業費用が一切かかっていないので、結果としてCACは徐々に下がる。この良い循環をつづけながら、新たな施策を展開していくことが、BtoBの新規事業のポイントではないでしょうか。
まとめ
- 商談設定を顧客にしてもらう
- 大切な顧客にフォーカスする
ことで、CACを下げながら受注率を上げることができます。まずは、顧客がいつでも商談設定できるように、日程調整ツールを各部分に配置することから始めるのが良いかと思います。
①サンクスページ
②ダウンロード資料の最後のページ
③自動返信メール
④フォローメール
資料作成代行サービス「c-slide」では②のダウンロード資料を作成することができますので、ご興味ある方は下記サービスページよりお問い合わせください。
インタビュー・取材記事掲載はこちら