組織にマーケティングを取り入れるときに考えたい3つのこと

自己紹介

はじめまして。松本です。

最初の寄稿記事なので簡単に自己紹介させてもらうと、大学卒業後、化粧品メーカーに入社して化粧品専門店やドラッグストア向けに顧客拡大、売上アップのための施策や商品提案を中心に約4年間営業職として仕事をしてきました。

その後、インターネット広告代理店へ転職し、国内外資の大手メーカーのデジタルプロモーションに携わり、多くの企業のマーケティング担当の方々とお仕事をさせてもらっていました。

事業領域としては、SNSマーケティングを中心としてインフルエンサーや動画、WEB PRや記事タイアップ、運用型広告などブランドの年間プロモーションを総合的にプランニングし、約5年間「生活者の“好き”をつくる」という想いでマーケティングに関わる仕事をしてきました。

そして2019年の5月に横浜FCに入社して、現在はマーケティングの責任者をしています。スポーツを通じて世の中に夢や楽しみを提供し、ビジネスとしてのスポーツ産業の成長にも貢献できるように試行錯誤しながら毎日過ごしています。

組織にマーケティングを取り入れる前に

スポーツ界では、異業種からの人材の採用によってマーケティング改革をしようという動きが進み、とりわけデジタルマーケティングという言葉がスポーツ界全体でも広く使われるようになりました。

現在は、Jリーグを中心にデジタルマーケティングの推進を掲げ共通基盤となるプラットフォームの整備、顧客データの取得、活用を推進し、多くのクラブに「デジタルマーケティング」というワードが浸透してきたように感じます。

しかし、言葉の定着とは裏腹に「デジタルマーケティング」をやってるつもりにならないように気をつけないといけないと思います。
SNSでこれまでよりも積極的に発信している、データベースから顧客を抽出してメルマガを送っている、動画を制作してYoutubeで番組を作っている、もっと言えばコロナ禍においてzoomを活用してオンラインミーティングやライブ配信をする、試合観戦に新しいデジタル技術を導入している。

など手法一つひとつを取り上げて、「デジタルマーケティングを推進している」という思考になってしまっていないかを今一度意識する必要があります。

「企業が持続的に成長するために稼ぐこと、その体制構築」が経営であり、マーケティングを「商品が売れ、顧客を創り育てる仕組み」とすると、マーケティングという大きな枠組みの中にデジタルマーケティングがあり、それを推進するということはデジタルだけに囚われずマーケティング全体と経営を考えることとして向き合わなければいけないと思います。

デジタルマーケティングをどう考えるか

実際に、私自身がクラブの中でデジタルマーケティングを推進すると意気込んで入った時に壁となるいくつものことがありました。しかも、そのクリアすべきハードルはデジタルではなく、主にアナログの部分で、デジタルを用いた手法や企画とは無関係のところで発生するものが多いことを痛感しました。

デジタルを活用するということでシンプルな考え方は、

  • あらゆるデジタル上のデータ(閲覧や行動履歴など)を掛け合わせる
  • 1によって特定の顧客像を導き出す
  • 把握できた顧客とダイレクトにOne to Oneのコミュニケーションをとる

これらを活用して顧客のリード獲得を効率化し、丁寧なコミュニケーションでLTV(ライフタイムバリュー)を高めることがデジタルの役割だと考えます。

こう考えると、デジタルマーケティングを推進するということで必要なことは、まずはデータ取得の仕組みを構築すること、必要なデータを集めるために発信してアプローチすることからスタートします。

まずは予算をかけなくともスタートできるメール配信やSNSの運用などで、どのような発信をしたか、そこからどのようなデータが傾向として見れるのかという検証をします。

KGI(Key Goal Indicator)につながるKPI(Key Performance Indicator)を設定しその数値目標に向かって、どんな発信をすることでどの程度のENG(エンゲージメント)が獲得できるのか、その群にアプローチすることは効果的なのかなどの検証をし、マーケティング活動全体に活かすことを常に考えていくことが大切です。

マーケティング予算の確保

マーケティング予算の確保

さらに、もっと手前の環境整備や取得するべきデータの決定、仕組みやデータ取得のための手法にかかるコストを捻出するために判断が必要です。

特に多くのサッカークラブは、年間予算の約50%以上が人件費や試合運営のための諸経費であるため、Jリーグ統一で共通基盤を整備できたとしても各クラブ、データ取得のためのマーケティングコストは満足に取れないということも多々あります。
そうなると、そのコストを捻出するため、経営計画の中でデジタル推進をするといった意思決定と予算の確保はセットで必要になります。もしそうで無い場合、さらには、予算とセットとはいえトライアルで行うので潤沢に予算をかけられるクラブは多くはないため、マーケティング担当であっても営業活動も必要になるといったことが発生します。

まとめ

組織として考えたい3つのことは

  1. マーケティングを大枠で捉えて、それぞれの手法論にならないようにすること
  2. デジタルマーケティングなど、定義を統一し、KGI達成のためのKPIを設定すること
  3. KPIを達成するために最低限必要な予算を意思決定のタイミングで確保すること

そこにデジタル人材の獲得ということもあれば、必要なツールを導入するなど、どこに重点的にコストをかけるのかなどは様々だと思います。

最低限、必要なこととしてマーケティングの大枠の中で今やろうとしていることは何の意味があるのか、ゴールから逆算したKPIの設定、それに伴う費用の捻出といったことを揃えてそれぞれのアクションを起こしていくことで、よく陥りがちな「やってるつもり」といった状態を回避することにもなるかと思います。

自分自身、改めて意識したいことです。

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松本 雄一
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