セルシスは、イラスト・マンガ・Webtoon・アニメーション制作アプリ「CLIP STUDIO PAINT」の開発・販売を手掛ける企業として、欧州4カ国(イギリス、フランス、ドイツ、スペイン)のクリエイター6,000人を対象に創作活動に関する調査を実施した。この調査は、クリエイターの制作環境におけるデジタルツールの導入状況とその影響を明らかにすることを目的としている。
調査結果からは、コロナ禍をきっかけにデジタルツールの導入が加速し、終息後もその使用が高い水準を維持していることが判明した。特に、タブレットやスマートフォンなどのモバイルデバイスに対応した高性能なドローイングアプリの普及が、この傾向を後押ししている。PCが主要な制作デバイスであることに変わりはないが、スマートフォンをメインに制作活動を行うクリエイターの数は年々増加している。 また、アナログツールのみを使用するクリエイターの割合は全調査国で減少傾向にあり、特にスペインではアナログとデジタルの両方を使用するクリエイターの割合が増加している。この結果は、クリエイターがそれぞれのツール特有のテクニックを組み合わせて使用することが増えていることを示している。
デジタルツールを使用しない理由として、「アナログの表現が好き」「現在の作画スタイルが好き」という回答が約40%を占め、デジタルが利用できないわけではなく、スタイルの好みでアナログを選んでいるクリエイターが多いことが明らかになった。
タブレットやスマートフォンの利用増加により、デジタル制作がより身近なものとなっている。これらのデバイスは、高精度なお絵描きアプリをスムーズに操作できる機能を備えており、クリエイターが創作活動に存分に取り組むことを可能にしている。セルシスの「CLIP STUDIO PAINT」は、PCだけでなくスマートフォンとタブレット端末にも対応しており、外出先でもシームレスに作業を続けることができる。
この調査は、クリエイターの創作活動におけるデジタルツールの重要性と、それが創作のハードルを下げる役割を果たしていることを示している。デジタルとアナログのツールを組み合わせた創作活動が、今後もさらに発展していくことが期待される。
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