企業向けにマーケティングやAI、BtoB人材の育成SaaSサービスを提供する株式会社グロースXは、DX推進部署に関わっている大企業(従業員数1,000名以上)の経営者・役員・管理職104名を対象に、大企業におけるDX推進の実態調査を実施した。
調査サマリー
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調査概要
- 調査概要:大企業におけるDX推進の実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2023年6月22日〜同年6月23日
- 有効回答:DX推進部署に関わっている大企業(従業員数1,000名以上)の経営者・役員・管理職104名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
DX推進の満足度、半数が「満足」
「Q1.お勤め先におけるDX推進による「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」に対する、現状の満足度を教えてください。」(n=104)と質問したところ、「非常に満足している」が23.1%、「やや満足している」が26.9%という回答となった。
- 非常に満足している:23.1%
- やや満足している:26.9%
- あまり満足していない:31.7%
- 全く満足していない:8.7%
- 会社からは「価値の創出」「抜本的な変革」は求められていない/特に取り組んでいない:3.8%
- わからない/答えられない:5.8%
満足していない理由、「費用対効果が悪すぎる」や「人材育成が追いついていない」など
Q1で「あまり満足していない」「全く満足していない」と回答した方に、「Q2.DX推進による「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」に対して、満足していない理由を自由に教えてください。(自由回答)」(n=42)と質問したところ、「費用対効果が悪すぎる」や「人材育成が追いついていない」など30の回答を得ることができた。
自由回答・一部抜粋
- 50歳:費用対効果が悪すぎる。
- 56歳:推進体制が出来ていないのに、成果ばかり求められるから。
- 54歳:活動が実績に結びつくにはまだ時間がかかる。遅い。
- 49歳:会社の理解がない。
- 52歳:DXの定義が曖昧かつ、よく変更される。
- 56歳:生成A.I.などの新技術に追い付いていない。
- 55歳:人材育成が追いついていない。
DX推進の評価、約半数が「成功」
「Q3.現時点での、DX推進による「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」に対する、組織内での評価を教えてください。」(n=104)と質問したところ、「大成功と見られている」が15.4%、「まあまあ成功と見られている」が31.7%という回答となった。
- 大成功と見られている:15.4%
- まあまあ成功と見られている:31.7%
- まあまあ失敗と見られている:19.2%
- 大失敗と見られている:2.9%
- わからない/評価自体がされていない:30.8%
失敗のエピソード、「価値が見出せていない」や「使い勝手が悪い」など
Q3で「まあまあ失敗と見られている」「大失敗と見られている」と回答した方に、「Q4.DX推進による「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」に関して、組織内で「失敗」と評価されているエピソードがあれば、具体的に教えてください。(自由回答)」(n=23)と質問したところ、「価値が見出せていない」や「使い勝手が悪い」など14の回答を得ることができた。
自由回答・一部抜粋
- 50歳:多額の費用をかけたにもかかわらず、それらを回収できる見込みがない。一部門だけの取り組みに終わっている。
- 46歳:価値が見出せていない。
- 52歳:他社頼み。
- 60歳:開発業者目線であり、使い勝手が悪い。
- 55歳:具体的な成果が出ていないため。
- 56歳:ガイドラインを策定したが、どんどん新しい技術がでており、追い付けない。
DX推進の形、「社員の中からDX人材を育成」が58.7%で最多
「Q5.あなたの会社では、どのような形でDXを推進していますか。(複数回答)」(n=104)と質問したところ、「社員の中からDX人材を育成」が58.7%、「専門知識のある新たな人材を採用」が51.0%、「ITコンサルタントなどに外部委託」が36.5%という回答となった。
- 社員の中からDX人材を育成:58.7%
- 専門知識のある新たな人材を採用:51.0%
- ITコンサルタントなどに外部委託:36.5%
- その他:1.0%
- -63歳:専門部署の新設
- わからない/答えられない:14.4%
外部委託でDXを進める中での課題、「社内にノウハウが蓄積されない」が57.9%で最多
Q5で「ITコンサルタントなどへの外部委託」と回答した方に、「Q6.外部委託でDXを進める中で、課題に感じることがあれば教えてください。(複数回答)」(n=38)と質問したところ、「社内にノウハウが蓄積されない」が57.9%、「委託先と社内の認識のすり合わせが難しい」が50.0%、「業務に直結する新しいアイデアが生まれにくい」が50.0%という回答となった。
- 社内にノウハウが蓄積されない:57.9%
- 委託先と社内の認識のすり合わせが難しい:50.0%
- 業務に直結する新しいアイデアが生まれにくい:50.0%
- 完全に外部に依存してしまっている:47.4%
- 売上・利益に直結していない:34.2%
- 依頼した以上のアウトプットが生まれない:28.9%
- その他:0.0%
- 特になし:0.0%
- わからない/答えられない:2.6%
「費用対効果が悪すぎる」や「こちらのニーズを理解させるのが難しい」などの課題も
Q6で「特になし」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q7.Q6で回答した以外に、外部委託でDXを進める中で課題に感じることがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=37)と質問したところ、「費用対効果が悪すぎる」や「こちらのニーズを理解させるのが難しい」など24の回答を得ることができた。
自由回答・一部抜粋
- 50歳:費用対効果が悪すぎる。
- 53歳:こちらのニーズを理解させるのが難しい。
- 38歳:内部に人材が育成できない。
- 54歳:社内の意識改革が難しい。
- 44歳:コスト。
社内でハードルとなっていること、「社内の人材育成のための教育が十分にできていない」が51.9%で最多
「Q8.DX推進で「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」までを実現するために、社内でハードルとなっていることはなんですか。(複数回答)」(n=104)と質問したところ、「社内の人材育成のための教育が十分にできていない」が51.9%、「全体的なITリテラシーの向上ができていない」が39.4%、「精通する人材の採用に苦戦している」が36.5%、「メンバーの知識レベルがバラバラ」が36.5%という回答となった。
- 社内の人材育成のための教育が十分にできていない:51.9%
- 全体的なITリテラシーの向上ができていない:39.4%
- 精通する人材の採用に苦戦している:36.5%
- メンバーの知識レベルがバラバラ:36.5%
- DXを推進する人材を評価する基準が無い:32.7%
- 多くの社員が他人事である:23.1%
- 必要な予算を確保できていない:13.5%
- その他:1.0%
- 特になし:4.8%
- わからない/答えられない:10.6%
誰でもいつでもどこでも学習が可能な、AI/DX人材育成のための学習サービス、8割以上が「活用してみたい」と回答
Q1で「会社からは「価値の創出」「抜本的な変革」は求められていない/特に取り組んでいない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q9.誰でもいつでもどこでも学習が可能な、AI/DX人材育成のための学習サービスがあれば社内で活用してみたいと感じますか。」(n=94)と質問したところ、「非常にそう感じる」が38.4%、「ややそう感じる」が45.7%という回答となった。
- 非常にそう感じる:38.3%
- ややそう感じる:45.7%
- あまりそう感じない:11.7%
- 全くそう感じない:2.1%
- わからない/答えられない:2.1%
AI/DX人材育成のために活用したい学習サービス、「DX人材に必要なAIスキルを網羅できる」や「負担を感じず気軽に取り組める」など
Q9で「非常にそう感じる」「ややそう感じる」と回答した方に、「Q10.AI/DX人材育成のためにどのような学習サービスを活用したいと感じますか。(複数回答)」(n=79)と質問したところ、「DX人材に必要なAIスキルを網羅できる」が62.0%、「負担を感じず気軽に取り組める」が57.0%、「学習意欲を落とさない仕組みがある」が38.0%、「多くの事例を用いた教育カリキュラムが用意されている」が38.0%という回答となった。
- DX人材に必要なAIスキルを網羅できる:62.0%
- 負担を感じず気軽に取り組める:57.0%
- 学習意欲を落とさない仕組みがある:38.0%
- 多くの事例を用いた教育カリキュラムが用意されている:38.0%
- 数多くの企業で導入実績がある:31.6%
- 学びを通じて自分のキャリアが有利になる:30.4%
- 現業務の課題解決に役立つ:26.6%
- 社内AI活用の解像度が向上する:21.5%
- その他:1.3%
- ー59歳:簡単に寸評できない
- わからない/答えられない:0.0%
まとめ
今回は、DX推進部署に関わっている大企業(従業員数1,000名以上)の経営者・役員・管理職104名を対象に、大企業におけるDX推進の実態調査を実施した。
DX推進による「新規製品・サービスの創出」、「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」に対する現状の満足度に関しては、半数が満足、約4割が満足していないということが分かった。
満足していない理由に関しては、「費用対効果が悪すぎる」や「人材育成が追いついていない」などが挙がった。
次に、DX推進による「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」に対する、組織内での評価については、約半数が「成功」と回答した。
失敗のエピソードとしては、「価値が見出せていない」や「使い勝手が悪い」などが挙がった。
また、DXの推進の方法に関しては、「社員の中からDX人材を育成」が58.7%、「専門知識のある新たな人材を採用」が51.0%、「ITコンサルタントなどに外部委託」が36.5%という結果となった。
この中で、「ITコンサルタントなどに外部委託」と回答した方に課題を聞いたところ、「社内にノウハウが蓄積されない」が57.9%で最多となった。
続いて、DX推進で「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」までを実現するために、社内でハードルになっていることについて聞いたところ、「社内の人材育成のための教育が十分にできていない」や「全体的なITリテラシーの向上ができていない」などの回答が得られた。
今回の調査では、大企業でDX推進に関わっている幹部が、DX推進において概ね「満足」、「成功している」と考えているものの、社内の人材育成や会社全体でのリテラシーレベルに関しては、課題を感じている実態が明らかとなった。
「誰でもいつでもどこでも学習が可能な、AI/DX人材育成のための学習サービスがあれば社内で活用してみたいか」という質問に対しては、8割以上が「活用してみたい」と回答しており、今後のDX人材育成に関しては、各企業が抱えている課題解決に特化したサービスの導入が重要と言えるのではないだろうか。
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- 出典元:グロースX(URL:https://grtx.jp/ )