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企業の57%がメールマーケティングにAIを導入 懸念点は「プライバシーやデータ保護」が最多【Ascend2調査】

 Ascend2とRPE Originの最新の研究によれば、多くのマーケターがすでにメールを主要な戦術として活用しており、人工知能(AI)を組み合わせることで、メールのパーソナライゼーションやリターゲティングなどを容易にし、効率を向上させることができるという。

 この確かな結果は、500人以上の従業員を持つ企業のマーケターの57%がメールキャンペーンにAIを使用していることからも頷ける。これは、Ascend2の2022年の同様の調査で同じことを示した数値(26%)の倍以上である。さらに、25%が近い将来、メールマーケティングにAIを使用する計画を持っている。

「AIは今後非常に重要になる」

とAscend2のCEO、Todd Lebo氏は述べており、以下のように付け加えている。

「マーケターは、自分たちのコントロール外の多くのチャネルがあることを認識している。メールには、聴衆をより深くコントロールする能力があり、AIはそれらのメッセージをより効果的にパーソナライズ、ターゲット、リターゲットするのに役立つだろう」

 この調査では、110人のマーケターに質問し、その64%は、メールマーケティングの取り組みに「ある程度成功している」と感じていた。AIをメールキャンペーンに使用している調査対象者の中で、99%が結果が非常にまたはある程度肯定的であったと報告している。マーケターがAIを使用している要素には、コンテンツのパーソナライゼーション(50%)、リターゲティング(47%)、件名の最適化(47%)、ダイナミックコンテンツ生成(44%)、送信時間の最適化(44%)、顧客の行動に対する予測分析(40%)などがある。

 しかし、マーケターはメールマーケティングにAIを過度に依存することについていくつかの懸念を持っている。それには、顧客のプライバシーとデータ保護(45%)、データの品質(42%)、内部の専門知識の欠如(40%)、効果的な戦略の欠如(39%)などが含まれる。

 AIをメールマーケティングに使用することに対する圧倒的な肯定的な態度にもかかわらず、14%のマーケターは、メールでAIを使用しておらず、将来的にも使用する予定はないと示している。Lebo氏は、これらのマーケターの多くが、AIがマーケティングでどのように使用されるかを調査していない可能性があると示唆している。

 メールマーケティングプラットフォームの最も価値のある機能について質問されたとき、マーケターの55%は、強化されたパーソナライゼーションアルゴリズムと推奨エンジンを指摘し、55%は予測分析が価値があると示していた。他のトップ機能には、自動コンテンツ作成とコピーライティング(43%)、CRMおよび他のマーケティングツールとのより良い統合(45%)、高度なテストと自動化機能(47%)が含まれていた。

 Lebo氏によれば、AIが持つ莫大な可能性の中で、テストの改善はその一つであるとし、以下のように述べている。

「それを使用してテストだけでなく、何をテストするかも見ることができる。それはあなたに、この種のテストを行うと、より効果的になると言うことができる」

 AIがメールマーケターの仕事にどのような影響を与えるかについては、まだ結論が出ていない。調査対象者の43%は、メールマーケティングプラットフォームでAI駆動のコンテンツ作成機能を見たいと述べており、同様の数値である47%は、AIがチャネルに影響を与えると述べているが、人間の創造性と戦略を置き換えることはないと考えている。5%は、適用性は限定的であると述べており、3%は確かではないと述べている。

 しかし、AIがコンテンツ作成において持つ可能性は、まだ部分的な役割しか果たしていないかもしれないと、Lebo氏は述べている。例えば、人間はおそらくコンテンツ戦略や基本的なメッセージングを継続して開発し、それらの要素を異なる聴衆に最適化するためにAIに任せることになるだろう。

 Lebo氏は以下のように述べている。

「コンテンツをカスタマイズするさまざまな方法があり、AIが有益である場所だと思う」

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