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3種の事例で考える 製造業のコンテンツマーケティング

3種の事例で考える 製造業のコンテンツマーケティング

Webサイトを運用していて、「ある一定の成果までを出すことができているが、成果をさらに伸ばすためにはどうすれば良いのか」といったことで悩まれている方も多いのではないかと思います。

デジタルマーケティングの成果を伸ばし続けるには、訪問する新規ユーザを増やし続ける活動が必要不可欠です。製造業のWebサイトの場合、掲載するコンテンツを量産する「コンテンツマーケティング」という手法が特に効果的です。

本記事では、製造業がコンテンツマーケティングを成功させるためのポイントについてご紹介します。

業種や目的によって成功のポイントが異なる

コンテンツマーケティングは、アクセスユーザにとって価値あるコンテンツの制作・発信や、役に立つ資料を提供することで、今まではリーチできなかった潜在顧客をWebサイトへ集客したり、アクセスしたユーザのロイヤリティを高めたりすることを目的としたマーケティング手法です。

製造業においては、ユーザが欲している技術や製品に関する知識・ノウハウをコンテンツ化することで、普段はリーチできないユーザへ自社の技術や製品を知ってもらい、中長期的に顧客化していく手法となります。
しかし、コンテンツマーケティングを成功させるためのポイントや進め方は、製造業と一言でいっても業種や目的により異なります。

  • サプライヤー企業がメーカーなどから仕事を獲得するためのマーケティング
  • メーカーが自社製品を購入してくれる見込顧客(リード)を獲得するためのマーケティング
  • 自社技術を既存の領域ではなく、新しい領域で使ってもらうことを目指す、用途開発を目的としたマーケティング

3つのパターン別にコンテンツマーケティングを成功させるためのポイントについて説明していきます。

サプライヤー企業のコンテンツマーケティング

サプライヤー企業のコンテンツマーケティング

まずは、サプライヤー企業のコンテンツマーケティングを成功させるポイントです。

サプライヤー企業の見込顧客(主にメーカーの調達・購買部を想定)は、発注先を検索エンジンで探すことが増えてきています。その多くは、既存の外注先のキャパオーバーや廃業などで新たな外注先を探さなくてはならないケースです。納期が決まっているため、急いで発注先を見つけたいと考えていることがほとんどでしょう。そのようなユーザはコンテンツマーケティングで獲得するには不向きと言えます。

コンテンツマーケティングでは、「加工方法について知識を高めたい」や、「新人教育のためにわかりやすく加工法を解説したコンテンツを探している」などといった、発注先の探索ではない目的で検索を行っているユーザがターゲットとなります。これらのユーザへ、加工技術に関する知識やノウハウといった有益な情報を提供することで自社のことを認知してもらい、いざ発注先を探すタイミングで、想起される会社になるかどうかが勝負です。そうすることで、発注先の選定を始める前に候補となり、競合他社から一歩抜きん出ることができます。

サプライヤー企業のコンテンツマーケティングの具体例として、江新工業の事例をご紹介します。

サプライヤー企業のコンテンツマーケティングの具体例として、江新工業の事例

江新工業は熱処理加工を行っている会社です。

Webサイト内に「焼きなまし」や「焼きならし」といった専門用語の辞書的なコンテンツを多く掲載することで、アクセス獲得に成功しています。

メーカーのコンテンツマーケティング

メーカーのコンテンツマーケティング

メーカーが自社製品を販売するためのマーケティングでは、サプライヤー企業の場合と異なり見込顧客は設備投資予算などに基づき計画性を持って購買活動を行うことがほとんどです。このケースの場合、まずは顧客の購買フローを描くところから始めてください。

【購買フロー】

  1. 情報収集…製品について、今後利用するために理解を深めたいと考えている
  2. 購入検討…購入したいと考える製品のスペックや機能を絞り込んでいく
  3. 購入比較…競合他社との製品を見比べ、どの製品を購入するか比較検討する
  4. 購入

製品の特徴やスペック情報といった、売り込みとなる情報だけをWebサイトに掲載しても購買初期段階のユーザからアクセスを獲得するのは困難です。コンテンツマーケティングを活用すれば、潜在的なニーズを持っている購買フローの初期段階のユーザへアプローチできる可能性が高くなる、という点がとても重要になります。

情報収集段階のユーザは、導入する製品に関する知識レベルが低いユーザとなりますので、そのようなユーザへ製品導入を行う際に必要となる知識や事例などを情報発信することで、アクセスを獲得していきます。

情報収集段階にいるユーザは、まだ競合他社と接触していない可能性が高いので、コンテンツマーケティングにより接触の機会を創ることは、競合他社よりも早い段階で見込顧客とコミュニケーションを取り始めることができる、ということを意味します。ユーザと接触後に上手くコミュニケーションを取っていくことで、場合によっては競合他社と接触させることなく貴社の顧客となる可能性も出てきます。

そのため、メーカーのコンテンツマーケティングでは、有益な情報の発信を行いユーザからアクセスを獲得するだけでなく、個人情報(リード)を獲得し接触機会を増やすための仕掛けもセットで必ず行ってください。Webサイト上にホワイトペーパーを設置したり、問い合わせのハードルが下がるような工夫を行ったりなどして、顧客との接触機会を創る努力を必ず行いましょう。

メーカーのコンテンツマーケティングの具体例として、アコースティックアドバンスの事例をご紹介します。

メーカーのコンテンツマーケティングの具体例として、アコースティックアドバンスの事例

アコースティックアドバンスは、吸音パネルの開発・販売を行っている会社です。

Webサイト内に「吸音の知識」というコーナーを設け、吸音と防音の違いや、シーン別の反響音対策方法などのコンテンツを掲載し、反響音に悩み、解決方法を見つけるために情報収集しているユーザーのアクセスを多く獲得しています。また、無料シミュレーションを行うことで、問い合わせのハードルを下げ、購買フローの初期段階のユーザとの接点獲得に成功しています。

技術の用途開発を目的としたコンテンツマーケティング

技術の用途開発を目的としたコンテンツマーケティング

用途開発を実現するためには、さまざまな分野の技術者へ自社技術を知ってもらわなければなりません。一般的なマーケティングのようにターゲットを選定するところから始めてしまうと、想像を超える用途の発掘に結びつきづらいといった難しさがあります。

そのため、さまざまな視点から技術探索を行っているユーザに対し、コンテンツマーケティングにより自社技術を知ってもらう機会を創出することが重要です。用途開発を目的としたコンテンツマーケティングでは、MFTフレームワークを使い技術を要素分解したうえで、それぞれの要素をWebコンテンツ化し発信することで、さまざまな分野の技術者へ情報を届けていきます。

用途開発を目的としたコンテンツマーケティングの具体例として、NISSHAの事例をご紹介します。

用途開発を目的としたコンテンツマーケティングの具体例として、NISSHAの事例

フィルムデバイスメーカーであるNISSHAは、自社技術の用途開発を進めるために「connect.nissha.com」というオウンドメディアを立ち上げ、自社技術をMFTの観点から要素分解したさまざまな情報を発信しています。このオウンドメディア経由でさまざまな分野の技術者からの問い合わせを獲得し、自社技術がどの分野でどのように活用される可能性があるのかを確かめながらマーケティング活動を推進しています。

まとめ

コンテンツマーケティングは通常のWebマーケティングではリーチしづらいとされる、潜在ニーズを持つユーザのアクセス獲得に大きく貢献するマーケティング手法です。製造業においても非常に役立つ手法ですが、成功のポイントに関しては業種や目的によって異なることに注意してください。

サプライヤー企業であれば、発注者が企業探索するとき最初に頭に思い浮かぶ会社になること、メーカーであれば、購買フローの初期段階のユーザとの接触機会を創ること、用途開発を目的とするマーケティングの場合は、MFTの観点から技術情報を要素分解したうえで情報発信を行うこと、がそれぞれ重要となります。

Webを活用し様々な分野の技術者へ情報を届けることで、今までは難しかった潜在ユーザのリード獲得や技術の用途開発などの成果が生まれます。

テクノポートでは、1000社を超える製造業のWebマーケティング支援で培ったノウハウと専門性の高いライターチームでの記事制作の両輪で製造業のコンテンツマーケティングを支援します。
製造業のコンテンツマーケティングでお困りでしたら、ぜひご相談ください。

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