価値あるコンテンツとは?短期的なSEO対策よりも重要な理由

価値あるコンテンツとは?のアイキャッチ画像

多くのマーケターやウェブ担当者は、自社のウェブサイトやブログにより多くのトラフィックを発生させ、より多くの見込み客の獲得を行うため、日々試行錯誤していると思います。

その対策の一つに、「キーワード戦略」や「被リンク」などのSEO対策を思いつく方も多いことでしょう。また、SEO対策を最重要ウェブ施作として捉えていた方も多いと思います。

10年程前からウェブへ気軽にコンテンツを更新することが可能になり、SEO対策のガイドラインを逆手に取る「ブラックハット」と言われる短期的なメリットしかなく、検索者に対して優しくない「ダメな」SEO対策が流行しました。

その都度、Googleはパンダ、ペンギン、ハミングバードなどの検索エンジンアルゴリズムの更新を行い「ブラックハット」SEO対策を施したウェブサイトの駆逐作業を行ってきました。

先日のMarkeTimesの記事”SEOは死んでいない、ただいろいろな姿に変化するだけ”お伝えしたように、伝統的なSEO対策は形を変えました。

より自然な形で検索結果を提供すること、つまりコンテンツ(情報)を提供することが、何よりも効果的検索者のためになり、結果として効果的なSEO対策となります。

本記事では、なぜ有益で価値のあるコンテンツが従来のSEO対策よりも重要になったのか、と言うことをお伝えします。

なぜコンテンツがさらに重要になりSEO対策だけでは不十分なのか?

米国では2005年を過ぎた頃から、Content Marketing Institute(コンテンツ マーケティング インスティチュート)やHubSpot, Inc.などの企業が、ウェブサイトに様々なコンテンツを公開し始めました。

その結果、ネットプレゼンス(インターネット上での存在感:例えば、検索結果に頻繁に表示される、ネット上での参照情報として用いられる、SNSでよく目にする、など)を急速に高めビジネスを拡大していきました。

コンテンツを増やし、ネットプレゼンスを高めることがビジネスの拡大につながる理由は様々です。その大きな理由の一つに、インターネットの普及、そしてスマートフォンやタブレットなどの端末の一般普及によりインターネットへのアクセスが非常に簡単になり、コンテンツへの需要が急激高まったことが挙げられます。

一昔前までの、従来型のSEO対策の大きな柱は「キーワード」でした。キーワードが、ページタイトル、URLやメタディスクリプション、ページ数にどれくらいの数含まれているかが大切な施策でした。

その理由を考えるには、P&Gが発表したFMOTをモデルとし、2010年にGoogleが発表した消費者の購買行動を説明したZMOTを用いると、理解しやすいかもしれません。

消費者が検索エンジンを使い始め、オフラインから何かしらの購買の刺激を受けた際に、購買へのさらなる深い情報の選択肢をインターネットから得る瞬間(ZMOT)が存在します。その情報探索に対して、解となるコンテンツをキーワードを用いてマッチングをさせていました。

zmot_image

(参照記事はこちら:The Zero Moment of Truth

2010年のZMOT発表以降、私たちが購買のための情報の選択肢を知る手段はさらに爆発的に増えました。さまざまなSNSやスマホやタブレットが一般化し、ブログ記事、レビューサイト、SNSからの属性情報に基づくレコメンド情報、パーソナライズされたウェブサイトなどです。

結果として、検索エンジンを利用した検索者の解となる情報を提供するため、Googleは検索結果表示を決定するアルゴリズム(仕組み)の要素へ、キーワードだけでは測りきれない要素を取り入れていきました。

それらが先ほど述べた、パンダ、ペンギン、ハミングバードなどのアップデートで、検索内容に対してより自然な形の検索結果を提供するためのアルゴリズムの更新でした。

例えば、検索キーワードで”最寄りの蕎麦屋”のような検索を行うとどうなるでしょうか。ひと昔の検索エンジンに馴染みのある人は、”……という最寄の蕎麦屋に行ってみたが….”の様な文章を含むウェブページやブログ記事が表示されるのでは?と思うかもしれません。

実際に数年前のウェブ検索ではそのようなページに誘導されることがほとんどでした。

しかし、現在ではこの様な情報が検索の最上位に表記されます(環境により異なる可能性があります)。

googlemap_image

この様に、Google Mapなどのロケーションサービスと同期され、私がこのブログを書いている場所(大手町)の最寄の蕎麦屋が210m先に存在し、私の検索の意図が蕎麦屋の位置を把握することにある、ということを推測しています(画像が表示されているので、恐らく食事をする場所を探していることを推測しているとも考えることができるのではないでしょうか)。

過去の検索結果との大きな違いは、キーワードなどの対策だけでは計り知れないことです。検索者が探しているコンテンツ(情報)に沿うように検索エンジンがコンテキストを理解し、そのコンテキストに沿った形で検索結果を表示し始めている、ということの表れです。

このようにアルゴリズムの改善により、従来のキーワードなどに偏重したSEO対策に大きな変化が起こっています。適切な形で、検索者にとって自然な形でコンテンツ(情報)を届ける必要性が高まってきているのです。

(”吉田”屋さんはラーメン屋とありますが、蕎麦やうどんも置いています)

では、コンテンツとはそもそも何でしょうか。

コンテンツとは?価値のあるコンテンツって何?

非常によく聞かれる質問です。回答は非常にシンプルで、価値のあるコンテンツとは、あなたのビジネスが必要としている見込み客や顧客が望むタイミング、望む形で、望むコンテンツ(情報)を届けること、それが価値のあるコンテンツです。

前述した様に、インターネットが一般消費者に普及し、PHS、携帯電話、スマホ、タブレットなどの普及により、一般消費者が取得できる情報量の爆発的な増加、と取得方法の多様化が始まりました。結果として、消費されるコンテンツ(情報)の形も様々な形へと変化してきました

そのコンテンツの変化はウェブサイトがどのように時間と共に変化したかを見ると一目瞭然かもしれません。

こちらは2016年現在のSONYのウェブサイトです。上がパソコンからアクセスしたウェブサイトの外観で、下がスマートフォンからアクセスしたウェブサイトの外観です。

【PC】
ソニーのウェブサイトの画像

【モバイル】

ソニーのウェブサイトのモバイルキャプチャの画像

 

製品の利用シーンなどを連想させるコンテンツが中心となっています。現在は、製品購入のための手法が広がり(例えばAmazonなど)が存在し、また製品発表などのプレスリリースを行うツールとしてTwitterやその他のソーシャルメディアなどが存在しています。

一方で、こちらは2002年のSONYのウェブサイトです。

ソニーの2002年のウェブサイト

 

ウェブ上にアーカイブされた情報のため不明瞭な箇所もありますが、電子辞書や、デジカメ、ウォークマンなどの製品名や価格などのカタログ的な情報が大半を占め、製品発売に関するプレスリリースなどのコンテンツ(情報)も混在しています。

その理由は、EコーマースサイトやSNSが存在しなかったために、消費者や関係者の欲しがる情報を載せた結果、カタログのようなウェブサイトとしてコンテンツを提供することが検索者にとっては(比較的)自然なことであった、ということです。

この様に、時間の経過と共に検索されるコンテンツの変化とテクノロジーのによって、ウェブサイトにのせるコンテンツにも大きな変化が起き、必要とされるコンテンツの形が変わり始めました。マーケターやウェブ担当者は、ますます複雑化した購買行動に対して適切なマーケティングを行わないといけません。

この傾向は、数字としても確認することができます。

以下のグラフは2004年から2016年までの、米国内での”SEO(
Search Engins Optimization)”と”コンテンツマーケティング(Content Marketing)”のという2単語(左)と、”コンテンツマーケティング(Content Marketing)”と”インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)”という2単語(右)の検索トレンドを表示した結果です。

comp_contentsmarketing_inboundmarketingの比較画像

左のグラフで示されている、コンテンツマーケティングに対して、SEO対策に関するキーワードはウェブサイト制作から、WordPressのプラグインまで非常に幅広く、検索数には大きな差が存在します。そのトレンドだけを比較した場合、コンテンツマーケティングの検索トレンドの増加の傾き(右上がり)に対して、SEO対策に関する検索トレンドの減少の傾き(右下がり)が強い傾向が見て取れます。

単純比較はできませんが、従来のSEO対策ではなく、コンテンツ(情報)の需要性が認知され始めた、ということが言える可能性があります。

同様に、コンテンツの重要性を説くHubSpot ,Inc. の提唱するインバウンドマーケティングについても、堅調な検索上昇トレンドを示しています。

この様な傾向を見る限り、従来型の小手先なSEO対策を行い多くの人をウェブサイトへ誘導することを目的とするだけでは、意味がなくなってきていると言えるかもしれません。

その代わりに、サイト来訪者や見込客にとって価値のあるコンテンツを提供することが、より多くの見込み客にウェブサイトへ来てもらうための効果をもつことは間違いありません。

それらの価値のあるコンテンツを会話的に伝える事のできるブログなどの施策をすることによって、あなたの製品サービスへ期待をもつ様々な見込み客に検索結果やSNS上で”見つけてもらう(ウェブプレゼンスを高める)”ことがさらに容易になる、検索者に対しての「SEO」対策になっていく、ことにつながります。

見込み客の購買行動の変化伴うコンテンツを提供することも”SEO”対策につながる

上記で述べたように今後の検索エンジンの傾向と検索の仕方を考えると、様々な情報を必要とする検索者に対してレビューサイト、ブログ、SNSで見つけてもらうために、適切な形のコンテンツとして提供することが重要である、という説明をしました。

前述の通りスマートフォンやタブレットの急速な普及によりウェブサイトへの流入方法がパソコンだけからではなくなってきています。その中、2016年11月にGoogleからこの様な発表がありました。

Google 検索のインデックスは、サイトやアプリについての単一のインデックスとして存続しますが、将来的に Google のアルゴリズムはモバイル版のコンテンツを主に使用するようになります。”(参照記事はこちら:モバイルファーストインデックスについて

近年のGoogleのリサーチによると、モバイル端末ユーザーの約61%はレスポンシブ対応をしていないウェブサイトを訪問した場合、すぐにそのサイトから離脱をし再検索後、読みやすいウェブサイトへ再訪問する、検索傾向があると発表しています。

それ故、モバイル検索が増加する中、コンテンツの形がモバイル検索に対応していないと検索エンジン側からの評価がよくなくなる、ということです。結果として検索ランキングが下がっていく可能性がますます高くなっている、ということです。

ソーシャルメディアも将来的にウェブトラフィックに影響を与え始めているため、SEO効果に絡んでくる可能性が高いと見られており、GoogleのMatt Cutts氏(Googleの検索エンジンの品質管理をする部門責任者)によると、検索結果とソーシャルメディア上シェア数とのは検索結果のランキング要素ではないものの、他のウェブページと同等の扱いをしている、と述べています。

ソーシャルシェア数の多いコンテンツは検索結果でプラスの影響得られることが十分考えらることから、コンテンツを提供する場合は、その形をレスポンシブ対応やソーシャルメディア向けの形に整え、届け方の最適化を行うことがウェブプレゼンスを高めることも繋がってゆくということです。

まとめ

先日の記事でもお伝えした様に、SEO対策は形を変えました。今後のSEO対策というのは、SNSなどのでシェアのされ方や、ウェブサイトでの見せ方を考慮するなどの要素にも注力する必要があります。今後はさらに有益なコンテンツを作り、ウェブ上で存在感を見せることがビジネスの発展に必須の条件となっていくことでしょう。SEO対策からコンテンツの作り方、ソーシャルメディアの使い方などをインバウンドな視点から解説している無料eBook(小冊子)はこちらからどうぞ。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

マーケティング・広告関連の人気書籍

Sponsored

記事が気に入ったらシェアしよう!

ABOUTこの記事をかいた人

Shohei Toguri

HubSpot Japanのマーケティングマネージャー。ローカリゼーションやマーケティングストラテジーなども担当。趣味で国外のマーケティングイベント、スポーツイベント、ボランティアなどに参加している。LinkedInは こちら。Twitterはこちら@ShoheiToguri