株式会社イノーバは、BtoB企業のマーケティング担当者105名を対象に、BtoB企業のコンテンツマーケティングの「壁」突破に関する実態調査を実施した。
調査サマリー
調査概要
- 調査概要:BtoB企業のコンテンツマーケティングの「壁」突破に関する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2023年3月29日〜同年3月31日
- 有効回答:BtoB企業のマーケティング担当者105名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
91.4%が、コンテンツマーケティング実施前にハードルを実感
「Q1.あなたは、お勤め先のコンテンツマーケティング施策を進めるにあたり、何らかのハードルを感じたことはありましたか。」(n=105)と質問したところ、「かなりある」が35.2%、「ややある」が56.2%という回答となった。
- かなりある:35.2%
- ややある:56.2%
- あまりない:5.7%
- 全くない:1.0%
- わからない/答えられない:1.9%
ハードルとして、約6割が「本当に成果が出るか信用できない」と回答
Q1で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q2.お勤め先のコンテンツマーケティング施策を進める際に、どのようなハードルを感じたことがあるか教えてください。(複数回答)」(n=96)と質問したところ、「本当に成果が出るか信用できない」が59.4%、「ずっとやり続けられるか不安」が39.6%、「コンテンツを作るノウハウがない」が37.5%という回答となった。
- 本当に成果が出るか信用できない:59.4%
- ずっとやり続けられるか不安:39.6%
- コンテンツを作るノウハウがない:37.5%
- 先発組には勝てないのではないか:32.3%
- 戦略や目標が描けない:30.2%
- 何からはじめていいかわからない:26.0%
- コストがかけられない:21.9%
- 人的リソースを割けない:21.9%
- 社内(上司・経営陣)の理解が得られない:12.5%
- その他:0.0%
- わからない/答えられない:0.0%
「パートナーが見つからない」や「会社全体の理解」などもハードルに
Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に、お勤め先のコンテンツマーケティング施策を進める際に感じたことがあるハードルがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=96)と質問したところ、「パートナーが見つからない」や「会社全体の理解」など46の回答を得ることができた。
自由回答・一部抜粋
- 60歳:効果を出すコンサルテーションのパートナーが見つからない。
- 65歳:会社全体の理解。
- 57歳:コンテンツ公開後の評価。
- 43歳:セキュリティが心配。
- 50歳:予算。
- 49歳:費用対効果。
- 61歳:ITに関するインフラが少ない。
コンテンツマーケティング施策のハードルを越えることができたきっかけ、「社内の体制構築を改善した」が51.0%で最多
Q1で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q4.お勤め先のコンテンツマーケティング施策を進める際に、ハードルを越えることができたきっかけや役立ったことなどを教えてください。(複数回答)」(n=96)と質問したところ、「社内の体制構築を改善した」が51.0%、「運用スキルを習得した」が44.8%、「専門業者に外注した」が34.4%という回答となった。
- 社内の体制構築を改善した:51.0%
- 運用スキルを習得した:44.8%
- 専門業者に外注した:34.4%
- KGI・KPIの設定を行った:29.2%
- 効果測定用のツールを導入した:20.8%
- ペルソナの設定を行った:19.8%
- その他:0.0%
- 特にない:1.0%
- わからない/答えられない:1.0%
その他に役立ったこと、「展示会や勉強会」や「効果測定」など
Q4で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.Q4で回答した以外に、お勤め先のコンテンツマーケティング施策を進める際に役立ったことなどがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=95)と質問したところ、「展示会や、勉強会」や「効果測定」など41の回答を得ることができた。
自由回答・一部抜粋
- 43歳:展示会や、勉強会。
- 41歳:スキル。
- 36歳:コミュニティ。
- 41歳:目標設定。
- 41歳:効果測定。
- 41歳:専門家の知見を活用。
- 51歳:研究。
76.2%が「コンテンツマーケティング施策による成果」を実感
「Q6.あなたは、コンテンツマーケティング施策による成果を感じていますか。」(n=105)と質問したところ、「非常に感じている」が20.0%、「やや感じている」が56.2%という回答となった。
- 非常に感じている:20.0%
- やや感じている:56.2%
- あまり感じていない:18.1%
- 全く感じていない:1.9%
- わからない/答えられない:3.8%
「リードの拡大」や「新規顧客の獲得」などの成果を実感
Q6で「非常に感じている」「やや感じている」と回答した方に、「Q7.コンテンツマーケティング施策によって、どのような成果を感じていますか。(自由回答)」(n=80)と質問したところ、「新規顧客の獲得」などや「潜在層の掘り起こしが出来た」など34の回答を得ることができた。
自由回答・一部抜粋
- 40歳:リードの拡大。
- 41歳:新規顧客の獲得。
- 41歳:閲覧数。
- 41歳:売上UP。
- 55歳:潜在顧客の掘り起こしが出来たからです。
- 27歳:業績が上がった。
- 57歳:アクセスが非常に増えている。
成果を実感し始めた時期、「3ヶ月以上~6ヶ月未満」が41.2%で最多
Q6で「非常に感じている」「やや感じている」と回答した方に、「Q8.コンテンツマーケティングを始めてから、成果を実感し始めた時期を教えてください。」(n=80)と質問したところ、「1ヶ月以上~3ヶ月未満」が30.0%、「3ヶ月以上~6ヶ月未満」が41.2%という回答となった。
- 1ヶ月未満:5.1%
- 1ヶ月以上~3ヶ月未満:30.0%
- 3ヶ月以上~6ヶ月未満:41.2%
- 6ヶ月以上~1年未満:13.8%
- 1年以上~2年未満:7.5%
- 2年以上:1.2%
- わからない/答えられない:1.2%
今後のコンテンツマーケティングの取り組み、6割以上が「強化」
「Q9.お勤め先では今後、コンテンツマーケティングの取り組みをどのようにしていく意向がありますか。」(n=105)と質問したところ、「強化する」が19.0%、「やや強化する」が47.6%という回答となった。
- 強化する:19.0%
- やや強化する:47.6%
- 現状維持する:21.0%
- やや縮小する:5.7%
- 縮小する:1.0%
- わからない/答えられない:5.7%
2023年度以降に実施したいコンテンツマーケティングの手法、「記事コンテンツ」が48.6%で最多
「Q10.お勤め先で2023年度以降に実施したい、注目しているコンテンツマーケティングの手法を教えてください。(複数回答)」(n=105)と質問したところ、「記事コンテンツ」が48.6%、「動画コンテンツ」が39.0%、「ホワイトペーパー」が39.0%という回答となった。
- 記事コンテンツ:48.6%
- 動画コンテンツ:39.0%
- ホワイトペーパー:39.0%
- SNS運用:32.4%
- メルマガ:25.7%
- オウンドメディア:21.9%
- ウェビナー・セミナー:21.9%
- 事例紹介:20.0%
- 書籍出版:4.8%
- その他:0.0%
- 特にない:1.9%
- わからない/答えられない:2.9%
まとめ
今回は、BtoB企業のマーケティング担当者105名を対象に、BtoB企業のコンテンツマーケティングの「壁」突破に関する実態調査を実施した。
まず、BtoB企業のマーケティング担当者の8割以上が、コンテンツマーケ実施企業の約8割が「成果を感じている」と回答した。
一方で9割以上が、「コンテンツマーケティング施策を進めるにあたり、何らかのハードルを感じたことがある」と回答しており、「壁」を感じていた担当者が多いことが見受けられた。
具体的なハードルとしては、「本当に成果が出るか信用できない」が59.4%で最多、次いで「ずっとやり続けられるか不安」が39.6%となった。
続いて、ハードルを超えるきっかけについて質問したところ、「社内の体制構築を改善したこと」が51.0%で最多となった。
一方で、施策を始めて3ヶ月から半年ほど続けてみると、8割近くが「新規顧客の獲得」や「潜在層の掘り起こし」などにおいて成果を実感できていることが明らかとなった。
今回の調査では、マーケティング担当者がコンテンツマーケティング施策を進める前段階では、心理的なハードルを実感することが多いものの、実施に踏み切ってしまえば、あらゆる点で成果を感じることができているという実態が明らかとなった。
今後もコンテンツマーケティングの取り組みを強化していく意向が全体的に強い傾向があることからも分かる通り、コンテンツマーケティングはBtoB企業にとって、今後も導入価値のある戦術といえるだろう。
コンテンツマーケティングをはじめようか悩んでいる方や、同じような壁にぶつかっているマーケターの方も、ここに挙がった方法を参考に、壁を突破してコンテンツマーケティングの一歩を踏み出すことが、まずは成果への第一歩と言えるのではないだろうか。
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