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マーケティング分野の注目キーワード1位は将来性・経済インパクト共に「リテールメディア」【日経BP調査】

マーケティング分野の注目キーワード1位は将来性・経済インパクト共に「リテールメディア」【日経BP調査】

 日経BPは、2023年11月28日にマーケティング専門メディア「日経クロストレンド」が作成した「トレンドマップ 2023下半期」を発表した。この調査は、マーケティング、テクノロジー、消費の3分野における中長期的なトレンドを見極めることを目的としている。外部アドバイザリーボード約50人と編集部の記者など各分野の専門家の知見を集約し、全89キーワードについて「現時点での経済インパクト」と「将来性」の2つのスコアでマッピングした。

 今回の調査では、マーケティング分野で将来性スコアが伸びたトップ3は、「リテールメディア」「CRM(顧客関係管理)」「SDGs」だった。特に「リテールメディア」は、スマホアプリなどを通じた購買データに基づいた広告配信を行う手法で、大手小売企業を中心に活用が広がっている。国内のリテールメディア広告市場規模は2022年に135億円に達し、2026年には約6倍の805億円に拡大すると見込まれている。

マーケティング分野の注目キーワード1位は将来性・経済インパクト共に「リテールメディア」【日経BP調査】

 テクノロジー分野では、「エドテック」「空飛ぶクルマ」「5G(第5世代移動通信システム)」が将来性スコアで上位にランクインした。消費トレンド分野では、「マルチハビテーション(複数拠点に住まいを持つ)」「移動ポイント(エコな移動によるポイント獲得)」「お一人様(一人で楽しむ焼肉、旅行など)」が注目されている。

 経済インパクト全体で最も高い伸び率を示したのは、消費トレンド分野の「タイムパフォーマンス(タイパ)消費」だった。このトレンドは、特にZ世代を中心に、短い時間で情報を得る価値観を重視する風潮が広がっていることを示している。例えば、短縮動画を次々と見られるアプリ「TikTok(ティックトック)」の人気や、パソコンで仕事をしている合間に片手で食べられる“ワンハンドフード”の売り上げ増加などが、このトレンドを裏付けている。

 また、テクノロジー分野の経済インパクトでは、「生成AI(ChatGPT、Copilot in Windowsなど)」が伸び率で3位となった。生成AIの進化は著しく、経済インパクトに対する期待の高さが調査結果からも浮かび上がった。

 新たに追加されたキーワード「節約志向」については、世界的インフレ下で原材料費が高騰し、食品や電気代の値上げが相次ぐなか、価格・料金に対して敏感になった消費者が増えている。専門家の多くは、この流れが一時的ではないと見ており、影響が長引くと考えられている。

マーケティング分野の注目キーワード1位は将来性・経済インパクト共に「リテールメディア」【日経BP調査】

 このように、日経クロストレンドの「トレンドマップ 2023下半期」は、マーケティング、テクノロジー、消費トレンドの各分野における重要な動向を示しており、ビジネス界において注目すべきトレンドを提供している。これらのトレンドは、今後のビジネス戦略立案において重要な指針となるだろう。

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