アイティクラウドは、SaaSを提供している企業の営業担当者105名に対し、ユーザーレビューと営業に関する実態調査を実施した。
調査サマリー
調査概要
調査概要:ユーザーレビューと営業に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2022年11月22日〜同年11月24日
有効回答:SaaSを提供している企業の営業担当者105名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
SaaSを提供する企業の64.7%が営業の効率化を実施
「Q1.あなたのお勤め先では、営業の効率化が積極的に行われていますか。」(n=105)という設問では、「非常にそう思う」が18.0%、「ややそう思う」が46.7%という回答となり、全体の64.7%が効率化を実施していることが分かった。
Q1.あなたのお勤め先では、営業の効率化が積極的に行われていますか。
・非常にそう思う:18.0%
・ややそう思う:46.7%
・あまりそう思わない:27.6%
・全くそう思わない:6.7%
・わからない/答えられない:1.0%
積極的に行っている営業の効率化として、約7割が「SFA/CRMの活用によるステータスの見える化」を実施
Q1で「非常にそう思う」「ややそう思う」とした回答者に、「Q2.お勤め先で積極的に行われている営業の効率化について、当てはまるものを全て教えてください。(複数回答)」(n=68)という質問をしたところ、「SFA/CRMの活用によるステータスの見える化」が67.6%と、「顧客データの分析・活用」が50.0%、「分業体制での仕組み化(THE MODELの導入など)」が38.2%となった。
Q2.お勤め先で積極的に行われている営業の効率化について、当てはまるものを全て教えてください。(複数回答)
・SFA/CRMの活用によるステータスの見える化:67.6%
・顧客データの分析・活用:50.0%
・分業体制での仕組み化(THE MODELの導入など):38.2%
・RPA・BI活用など付随業務の自動化:30.9%
・スクリプト・コンテンツの充実:25.0%
・人材開発・コーチングなど外部ノウハウの導入:20.6%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:8.8%
他にも「コールセンター活用による見込み客発掘」や「電子印活用」などを実施する企業も
Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、(n=62)と質問したところ、「電子印活用」といった事務作業の効率化に関することなど40の回答が得られた。
<自由回答・一部抜粋>
・55歳:電子印活用。
・55歳:活動計画を共有し、各担当が効率よく動けるようにする。
・53歳:主にOJTの効果が高い。
・60歳:提案書共有。
・65歳:コールセンター活用による見込み客発掘、メルマガ等のデジマ活用。
約半数がユーザーの「レビュー」を営業・マーケティング活動に活用
「Q4.営業に使用するコンテンツについてお聞きします。あなたはユーザーの「レビュー」を営業・マーケティング活動に活用していますか。」(n=105)という設問では、約半数の46.7%が「はい」、35.2%が「いいえ」と回答した。
Q4.営業に使用するコンテンツについてお聞きします。あなたはユーザーの「レビュー」を営業・マーケティング活動に活用していますか。
・はい:46.7%
・いいえ:35.2%
・わからない/答えれらない:18.1%
85.8%の企業が、自社のユーザーレビューを見たお客様ほど、商談率が高かったり、商談がスムーズに進みやすいと実感
Q4で「はい」と回答した方に、「Q5.あなたは、自社のユーザーレビューを見たお客様ほど商談率が高かったり、商談がスムーズに進みやすいと思いますか。」(n=49)と質問したところ、「非常にそう思う」が24.6%、「ややそう思う」が61.2%となり、合計で85.8%の企業がユーザーレビューの効果を感じていることが明らかになった。
Q5.あなたは、自社のユーザーレビューを見たお客様ほど商談率が高かったり、商談がスムーズに進みやすいと思いますか。
・非常にそう思う:24.6%
・ややそう思う:61.2%
・あまりそう思わない:12.2%
・全くそう思わない:0.0%
・わからない/答えられない:2.0%
受注率が高くなる理由として、半数以上が「お客様が既にサービスの強みを理解している」や「サービスの信頼度が高まる」と回答
Q5で「非常にそう思う」「ややそう思う」と応えた回答者に対して質問した、「Q6.あなたが、ユーザーレビューを見たお客様ほど商談受注率が高いと思う理由について、当てはまるものを全て教えてください。(複数回答)」(n=42)という設問では、「お客様が既にサービスの強みを理解しているから」が52.4%、「サービスの信頼度が高まるから」が52.4%、「お客様が既に競合サービスとの違いを理解しているから」が42.9%となった。
Q6.あなたが、ユーザーレビューを見たお客様ほど商談受注率が高いと思う理由について、当てはまるものを全て教えてください。(複数回答)
・お客様が既にサービスの強みを理解しているから:52.4%
・サービスの信頼度が高まるから:52.4%
・お客様が既に競合サービスとの違いを理解しているから:42.9%
・そもそもレビューの内容に共感する企業が問い合わせをするから:26.2%
・自社でリテラシーの高いリードの区別ができるから:11.9%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:4.8%
他にも「他社事例はお客様が一番欲しがる情報」や「購入意思が高い段階では他者のレビューを気にすると思われる」」などの理由も
Q6で「わからない/答えられない」以外の回答者を対象とした、「Q7.Q6で回答した以外に、ユーザーレビューを見たお客様ほど商談受注率が高いと思う理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=40)と質問したところ、「他社事例はお客様が一番欲しがる情報なので」や「購入意思が高い段階となった時に、他者のレビューを気にすると思われる為」など19の回答があった。
<自由回答・一部抜粋>
・54歳:他社事例はお客様が一番欲しがる情報なので。
・54歳:対話による理解度の進展は、いろいろな可能性を拡大するから。
・52歳:購入意思が高い段階となった時に、他者のレビューを気にすると思われる為。
・25歳:納得感がある。
・52歳:口コミを見て、高評価だったら購入するお客様が多いので、口コミの高低のレビューを参考にされているお客様が多い。
・65歳:お客様の関心がある項目を事前に把握できる。
まとめ
今回は、SaaSを提供している企業の営業担当者105名に対し、ユーザーレビューと営業に関する実態調査を実施した。その結果、SaaS企業の営業担当の約半数がユーザーの「レビュー」を営業・マーケティング活動に活用していることが判明した。
活用理由については、自社のユーザーレビューを見たお客様ほど、「既にサービスの強みを理解している」や「サービスの信頼度が高まる」などで、商談率が高かったり、商談がスムーズに進みやすいと実感していると回答があった。
インターネットでの情報収集が一般化した今、さまざまな商品やサービスにおいても口コミを調べる人が多くなり、ユーザーレビューの有無が売上を左右するようになっている。DXが重要視される昨今ではSaaSを提供する企業が増えており、今回の調査ではSaaS企業においてもユーザーレビューを営業やマーケティング活動に活かす営業担当が多いことが分かった。
自ら売り込み営業をかけずとも、ユーザーレビューを見ていただくだけで問合せを受けるケースも多く、より効率的な営業方法としても注目されている。ユーザーレビューを集めたとしても、活用するためにはより多くのお客様に見てもらう必要があるといえる。SaaS企業の営業活動において、今後はユーザーレビューをどのように集めるか、活用するか、発信するかがカギとなる可能性がある。
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