クラウド型EC プラットフォーム「メルカート」を提供する株式会社エートゥジェイ(東京都港区・代表取締役社長 飯澤満育)は、全国のEC事業に携わっている20代~60代の男女400名を対象に、運営業務に関して「課題に思っていることや、CRMマーケティング施策」について調査した。
調査結果と共に課題の解決策を紹介する。
メルカートとは、販促・CRM機能一体型のクラウドECプラットフォームのこと。
同社はECを運営している事業者が、導入しているCRMマーケティングツール(以下、CRMツールという)を使いこなし、課題を解決することが出来ているのかを把握するため調査を実施した。
調査結果サマリー
- EC事業者の5大課題はCRMマーケティング
- 51.3%は自社のECサイトでCRMツールを導入していない
- CRMツールを導入する際の初期費用は平均約300万円、月額費用総額は平均約70万円
- CRMツールを導入している事業者の51.8%が「集客」とともに「リピート購入」が課題
- 集客とリピート購入が課題と回答した事業者が具体的に行っている施策は、自動配信メール、SNS運用、広告
- 導入しているCRMツールの種類はBI(54.9%)とMA(53.8%)となり、BIやメール機能が統合された総合CRMツールの導入率は24.6%と低い
調査結果詳細と解説
現在のEC業務における課題のトップ3が、1位:「集客」(56.3%)、2位:「リピート購入」(40.0%)、3位:「客単価が上がらない」(26.3%)ということが分かった。
次いで「初回購入」 (21.0%) 、「顧客分析ができていない」(21.0%)が上位となり、いずれもCRM領域の課題が目立つ結果となった。
Q.現在のEC業務における課題として、当てはまるものを全てお選びください。 [n=400]
CRM領域に課題を持っていると回答した事業者が多くいる中で、意外にも51.2%は自社のECサイトでCRMツールを導入していないと回答した。
また、CRMツールを導入していると回答した事業者は、導入する際に初期費用として平均約300万円、月額費用として平均約70万円の費用をかけているという結果だった。
このことから、半数以上はカートに付随されている、簡易的な分析や注文完了などのメール配信しかできていないことが考えられる。
また、ツールを導入して月額平均約70万円の費用をかけているにも関わらず、 CRM領域に課題を持っている事業者が多いということは、機能を使いこなせていない可能性が高いのではないだろうか。
Q.ツールの初期費用はどれだけ掛けましたか? [n=195]
Q.ツールに月額費用をどれだけ掛けていますか? [n=195]
CRMマーケティングツールを導入している事業者の51.8%が「集客」とともに「リピート購入」に課題を抱えていることが分かった。
Q.現在のEC業務における課題として、当てはまるものを全てお選びください。
CRMマーケティングツールを導入されていますか?クロス集計 [n=195]
同率の集客とリピート購入が課題の事業者が具体的に行っている施策を調べたところ、ともに1位:「自動配信メール」、2位:「SNS運用」、3位:「広告」という結果となった。
集客の課題に対して行っている施策は適切だが、リピート購入の課題に対しての施策は“やりたいこと”と“やっていること”にズレが生じていることが明らかになった。
また、リピート購入が課題と回答した事業者の3人に1人が、導入しているCRMマーケティングツールを使いこなせていないことが分かった。
導入しているツールの割合を調べたところ、「MAのみ」が26.8%、「BIのみ」が43.9%、「CDPのみ」が19.5%、「総合CRMツールのみ」が9.7%、「メール配信のみ」が0%という結果だった。
MA、CRM総合ツールを導入している事業者はCRM施策に対してアプローチが出来ているもののBI、CDP、メール配信のツールのみ導入している事業者は細かいCRM施策は打つことが出来ない。
そのため、ツールを導入しているものの、「リピート施策」という課題が解決されず残ってしまっていることが推測される。
Q.どういったCRMマーケティングツールを導入していますか?[n=195]
調査結果の解説
解説者
株式会社エートゥジェイ 代表取締役 飯澤 満育
2007年に(株)エートゥジェイを創業、代表取締役に就任。ECサイトマーケティング、オウンドメディア戦略、コンテンツマーケティングの企画、運用に従事。2018年よりソフトクリエイトホールディングスグループ入り。
今回の調査により、EC事業者の2大課題は集客とリピート購入である事が判明しました。
集客を課題としている事業者も、リピート購入を課題とする事業者も実施している施策に差異がないという結果になりました。このことから、CRMが課題である事業者は課題に対するツール選定や、マーケティング施策の選択がミスマッチになっていると考えられます。
眼前に広がる課題の為の分析や現状把握までは出来ていても、分析から施策まで落とし込む広い範囲でのツール選定知識の不足が背景にはあるのではないでしょうか。
売上が自然に上がるような万能ツールは存在しません。
RMツールをより使いこなし成果を出すには、ツール選定知識に加えて、ユーザーを引き付けるCRMマーケティングノウハウも必要です。
そして何よりも継続した運営をしていくリソースの確保がとても大切です。
これからCRMツールの導入を検討される際は、社内で蓄積されたノウハウを、分析だけでなくしっかりと施策まで一気通貫で落し込めるツール選択を意識してみてはいかがでしょうか。
調査概要
- 調査名:EC業務の課題と施策に関する調査
- 調査対象者:20代~60代の男女 400名
- 調査期間:2022年11月5日(土)~2022年11月7日(月)
- 調査方法:インターネット調査
- 対象地域:47都道府県
メルカートのサービス概要
メルカートは、ECサイト構築実績国内NO.1の「ecbeing」から生まれた、販促・CRM機能一体型のSaaS型クラウドECプラットフォーム。
集客からCRMまで専門チームを通じて、サイトの立ち上げからオープン後までワンストップでサポートしている。
多彩な機能性や操作性に優れたUI、万全のセキュリティ、システムの自動更新など、お客様のECサイトに対するさまざまな課題を解決し、売上向上に繋げる。
パッケージ版であるecbeingへ低コスト・短期間で移行できるなど、EC事業規模に応じた柔軟な対応も可能。
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