- スマートスピーカーによるショッピングは、セキュリティ上の懸念やスマートフォンとの競争の中で、以前の予測よりもゆっくりと成長していると、eMarketerは見通しを修正した。その結果、同調査では、スマートスピーカーを使ってショッピングをする米国の消費者数の予測を、今年は2360万人から2160万人に下方修正した。
- 改訂された推計によると、スマートスピーカーを購入する消費者の数は、2019年の1830万人から今年は約18%増加し、デジタル購入者全体の約11%を占めることになる。eMarketerによると、音声通話を利用する消費者の数は来年までに2350万人に達し、Eコマース消費者全体の約12%を占める見込みだという。
- 同調査では現在、スマートスピーカー所有者の26%が今年自分のデバイスで購入すると予測しており、これは以前の約28%から減少している。スマートスピーカーの利用者数は、8450万年末までに従来の2020人から8310万人に減少すると予測されている。
eMarketerは、スマートスピーカーによるショッピングの予測を下方修正したが、これは音声ショッピング拡大にいくつかの障害があることを認めている。消費者は、他の研究が示唆しているように、スマートスピーカーのプライバシーと支払いの安全性について心配している。Hub Entertainment Researchの調査によると、音声デバイスを日常的に使用している人の半数以上(59%)がプライバシーについて懸念を抱いているという。スマートスピーカーをまだ持っておらず、購入する予定もない消費者のうち、66%がスマートスピーカの購入を避ける主な理由としてプライバシーを挙げた。
消費者は購入前に商品を見たいとも思っているが、スマートスピーカーの多くはディスプレイを持っていない。Marketing Landが引用したConsumer Intelligence Research Partnersの推計によると、消費者はディスプレイのない低価格のエントリーモデルのスマートスピーカーを購入する傾向にあり、スマートスピーカーを購入する人の半数以上がAmazonの 「Echo Dot」 や 「Google Home Mini」 などのエントリーレベルのデバイスを使用しているという。
eMarketerのスマートスピーカーによる音声ショッピングの推計値が改訂されたことは、人々がデバイスをどのように使って、オーディオを聞くことから情報を得ることまで、さまざまな活動を行っているかを示している。同調査では、スマートスピーカーの利用者のうち、音声を聞いている人の割合を81%、問い合わせている人の割合を78%に上方修正した。この予測は、スマートスピーカーを通じてオンデマンドオーディオを提供するSpotifyやPandoraなどのストリーミングメディア企業にとって朗報だ。今回の調査結果は、デバイスメーカーがスマートスピーカーに機能を追加し、普及を促進するためにはその機能について消費者を教育するために、より幅広い取り組みを行う必要があることも示唆している。
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