最近のマーケティングリサーチの分野で注目されているのが、視線データを活用した調査技術である。ネオマーケティングとヴィアゲートによる共同研究では、この技術がマーケティングリサーチの品質をどのように向上させるかが検証された。特に、視線追跡は参加者の無意識の行動や本音を把握する上で非常に有効であることが示されている。
この研究で明らかになったのは、視線データを見ることで、従来のインタビューでは気づかなかった行動や矛盾点が明らかになる点だ。例えば、被験者が検索窓を全く見ていないにも関わらず、「検索窓が上部にあってほしい」と発言するなど、言動と行動の矛盾が指摘された。これにより、実際のユーザー体験と報告される体験との間にギャップが存在することが確認できる。
さらに、視線データを利用することで、インタビュー後のデブリーフィング(振り返り)で新たな気づきを得ることが可能になり、その結果、製品やサービスの改善に直結する洞察を提供することができる。視線追跡はコストがかかり、従来はオフラインの環境に限定されていたが、この研究によりオンラインでの使用可能性も示され、より幅広い研究での応用が期待される。
今後、ネオマーケティングとヴィアゲートは、オンラインインタビューでの視線データの活用をさらに推進し、マーケティングリサーチの飛躍的な品質向上を目指している。この技術が広く採用されれば、消費者の真のニーズや行動がより正確に把握できるようになり、マーケティング戦略における精度の高い意思決定が可能になるだろう。
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