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富士通株式会社とトリドールホールディングス、「AI需要予測サービス」を開発 丸亀製麺の全店舗で採用決定

 株式会社トリドールホールディングスは、富士通株式会社が開発した「AI需要予測サービス」を、讃岐うどん専門店「丸亀製麺」の国内全823店舗で採用する。

 「AI需要予測サービス」は、気象データやトリドールHDが保有するPOSデータなどに基づいて店舗ごとの日別、時間帯別の客数や販売数を高精度に予測する。

 これにより、「丸亀製麺」では、スタッフの適正配置や、従来、スタッフの知見で行っていた発注業務およびうどんの仕込み量の最適化、また店舗の空調などの適正稼働が可能になり、食品ロス削減、店舗の運営業務効率化やエネルギーマネジメントを実現する。

 両社は、今後もAIなどの先端テクノロジーと各種データや業務ノウハウを幅広く活用し、トリドールHDがグローバルに展開する全飲食店のデジタルトランスフォーメーショを推進し、サステナブルな社会の実現を目指している。

背景

 トリドールHDでは食の感動体験を探求し続け、真のグローバルフードカンパニーになるためのトランスフォーメーションとして2022年11月に「DXビジョン2028」を策定した。

 この中の「2.AI需要予測を活用した店舗マネジメント業務の自動化」と「4.IoTを活用したエネルギーマネジメントシステム」の実現に向けて、「丸亀製麺」の店舗ごとの、日別、時間帯別の客数や販売数を予測する「AI需要予測サービス」の有効性を評価する実証を2021年6月から段階的に実施し、国内全823店舗での採用を決定した。

「AI需要予測サービス」の概要

 同サービスは、POS販売実績、営業カレンダー、販促キャンペーンなどの企業が保有する各種データや気象情報などのデータを学習し、今後の来店客数や販売数を高精度に予測する富士通のAI需要予測ソリューション「Fujitsu Business Application Operational Data Management & Analytics 需要予測 SaaS」をベースに構築している。

「AI需要予測サービス」の概要

 トリドールHDと富士通は、ワークスケジュールの自動化や最適化、発注最適化、仕込み量適正化、エネルギー利用最適化の実現を目指し、「AI需要予測サービス」を活用していくとしている。

「AI需要予測サービス」の目指す適用効果

 「AI需要予測サービス」を構築している「ODMA需要予測」の特長は以下の通り。

1. AI、機械学習技術を用いた安定かつ高精度の需要予測を実現

 データ特性から人が予測する思考プロセスをAI、機械学習技術により実装した富士通研究所の特許登録技術「動的アンサンブルモデル」により、複数の需要予測モデルを自動チューニングで最適に組み合わせることができる。

 これにより、複数の予測モデルから単一の予測モデルを選択する場合よりも、周期、外的要因、トレンドなどさまざまな要因で変化する予測対象ごとの特性を的確に捉えた学習が期待でき、安定かつ高精度な需要予測を提供する。

2. 予測データを多くの業務で利活用できる連携容易性

 需要予測をクラウドサービスとして提供し、出力する予測データをクラウド上で稼働する各種SaaSとAPIで容易に連携できるため、受発注業務、生産計画業務、レイバースケジュール策定業務などの計画策定業務で予測データの利活用を促進する。

今後の展開

 トリドールHDは、「食の感動で、この星を満たせ。」(https://www.toridoll.com/management-philosophy/)をスローガンに掲げ、“手間暇かけたこだわり”と同時に、“スピーディーに効率的に展開する”二律両立で食の感動体験を拡げるためにDXを推進していくとしている。

 富士通は、サステナブルな世界の実現を目指す「Fujitsu Uvance」(https://www2.fujitsu.com/jp/uvance/)のもと、ニューノーマルへの変革をアジャイルに推進する「Digital Shifts」(https://www2.fujitsu.com/jp/uvance/digital-shifts/)のデータドリブンマネジメントの取り組みを進めていくとしている。

 なお、同サービスは2023年2月28日(火曜日)から3月3日(金曜日)まで東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「リテールテックJAPAN 2023」の富士通ブースにて紹介される予定だ。

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