SEOを始めとしたインターネットマーケティング支援を行う株式会社フルスピードは、2022年3月にGoogleが実施したPC向けページエクスペリエンスアップデートがWebページに与えた影響などを独自に調査した。
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調査概要
調査対象:人材・転職系サイト109サイト
調査対象期間:2022年3月
調査ツール:Ahrefs、Google PageSpeed Insights
調査背景
2021年6月にGoogleが開始したユーザー体験に関するアップデート「ページエクスペリエンスアップデート」はモバイルサイトにのみ適用されていたが、2022年3月にPCサイトにも適用する新たなページエクスペリエンスアップデートが行われた。読み込み時間、インタラクティブ性、ページコンテンツの視覚的な安定性の3つの要素を数値化する指標であるCWV(CoreWebVital)は検索順位への影響があると示唆する表現をGoogleは発表している。(※1) さまざまなWebサイトの中でも特に多数のページを持つ構造になることの多い人材・転職系サイトを対象に、ページエクスペリエンスアップデートの影響がどの程度あるのかについて独自調査を行った。
※1 https://developers.google.com/search/docs/advanced/experience/page-experience?hl=ja#ranking
人材系サイトの82%が、ページスピード要改善という結果に
以下は、PageSpeed InsightsのAPIを使用し、スコアが返ってきた人材・転職系サイト109サイトについて調査した結果だ。黄色で表示されるMediumスコアの比率が72.9%、赤色で表示されるLowスコアが9.4%となっており、ページスピードでほぼ改善が必要ないGoodスコアが17.7%に対して、合算で82%のサイトがページスピードにおいて要改善であるという結果がでた。
PC版PageSpeed Insightsのスコア平均は89ポイント(※最大100)
以下は、PageSpeed InsightsのAPIを使用し、スコアが返ってきた人材・転職系サイト109サイトについて調査した結果だ。トラフィックは自然検索での流入、キーワード数は自然検索での流入キーワードの種類を意味し、いずれもAhrefsによる調査だ。
※トラフィック、キーワード数は月間数値
トラフィックとPageSpeed Insightsには相関がない
以下は、自然検索トラフィックとPageSpeed Insightsのスコアをプロットした散布図だ。図からもわかる通り、相関係数は−0.02であり、二つの数値に相関は見られなかった。前述の調査結果において、ページスピード要改善サイトが全体の82%ほどあり、改善の必要のない残り17%のサイトが自然検索トラフィックにおいて優位にあると期待するが、実際のところそれ以外の要因が強く影響をしていると判断できる結果となった。
トラフィックとインデックス数はに強い相関
以下は自然検索トラフィックとインデックス数をプロットしたものだ。相関係数は0.91となっており、強い相関を示唆している。PageSpeed Insightsが含まれるページエクスペリエンスシグナルは、依然として検索順位・トラフィックへの影響を及ぼしている事を除外するものではないが、SEO対策としての優先順位を考えた場合、インデックス数はその順番が高いと考えるに足る結果となっている。
公開求人数とトラフィックの相関はやや劣る
以下は自然検索トラフィックと公開求人数をプロットして図式化したものだ。相関係数は0.55と相関を示唆するものだが、インデックス数に比較すると影響は弱いと言えるだろう。
補足調査:掲載順位とスコアの相関も無い
以下はあるキーワードにおける掲載順位と、PCのPageSpeed Insightsのスコアをプロットしたものだ。図から読み取れる通り、少なくとも現時点において掲載順位と各ページの掲載順位にも相関はなかった。
サマリー
- 今回調査した109サイトのうち、82%のページスピードは改善を要するスコアであった。
- PageSpeed Insightsのスコアは即座に順位・流入には寄与しない。
- 自然検索トラフィックへの流入増は、サイト掲載の求人数を正しく効果的にインデックス数に反映する必要がある。
- ページスピード改善が実施された場合、全体の上位20%に入ることが容易であり、トラフィックへの影響が即座に無いとしても競合比でユーザー体験の良いサイトになる事にメリットはあるだろう。
以上
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