日本マーケティング学会は、日本マーケティング学会員が選ぶ「日本マーケティング本 大賞2020」を発表した。
これは、マーケティング理論や実践の普及のため、1年間に日本で出版されたマーケティング書籍(翻訳本を除く)を対象に、日本マーケティング学会の会員が推奨する優れたマーケティング書籍として投票形式で選出するもの。
「日本マーケティング本 大賞2020」は、10月18日(日)開催の「マーケティングカンファレンス2020」にて、発表および授賞式が行われた。
本年は、10作品がノミネートされ、2次投票の結果、「日本マーケティング本 大賞 2020」の受賞書籍は以下の通りとなった。なお、以下の推薦理由は、2次投票の際に記入された個別の推薦理由を事務局でとりまとめたもの。
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日本マーケティング本 大賞2020 大賞
オムニチャネルと顧客戦略の現在
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推薦理由
「オムニチャネルについてバランス良く書かれた意義の大きい1冊」
オムニチャネルを顧客戦略として捉え、消費者行動、マーケティング、組織など多面的な視点から検討されている。コロナ禍を経てこの先の顧客戦略はどうあるべきか。実践面、研究面でも示唆に富む内容と考えるため。これからの小売りの基本書となり得る網羅性と具体性がある。オムニチャネルについて(比較的)体系的にまとめた初めての書籍のため、研究に貢献している。学術的な視点は全面にはでていないが、特徴の異なる多様な事例を選び、現場の人に有意義な視点を提供している。
日本マーケティング本 大賞2020 準大賞
世界標準の経営理論
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推薦理由
「膨大かつ良質な経営学研究をコンパクトにまとめ上げた1冊 」
広く知られているバーニー等の理論について、日本と欧米での理解ニュアンスの違いを実例を通して読むことができる。
卒業研究を指導する者にとって、これ以上の参考書はない。まさにいまの経営学の世界で取り上げられているトピックスがとても理解しやすく書かれている。これに類する本は日本にはないという意味でも価値があると思います。必要な経営理論が一冊にコンパクトにまとまっている。
消費者行動における感覚と評価メカニズム:購買意思決定を促す「何となく」の研究
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推薦理由
「センサリー・マーケティングの先端的理論を示した有用な1冊」
情報過多時代の中で、消費者行動における「何となく」という感覚が重要であるという著者の観点から、これまでの研究成果をまとめた力作。近年研究テーマとしても注目の高いセンサリーマーケティングを体系的にまとめた書籍として優れた内容。学術書として優れており、その普及は日本のマーケティング(学術・実務)の向上に資すると考えられるため。新たな研究視点が豊富に盛り込まれている。
【プレスリリース】
日本マーケティング学会員が選ぶ「日本マーケティング本 大賞2020」