拡張現実テクノロジー

Facebookが現実世界の1:1のデジタルマップを構築するARスタートアップを買収





買収の目的は拡張現実(AR=Augmented Reality)のようだが、Scape Technologies社の能力はARをはるかに超えている。

Facebookが英国のARスタートアップ、Scape Technologiesを買収したと報じられている。TechCrunchは買収額を4000万ドル前後と見積もっている。もしScapeが単なる別のAR企業だったとしたら、注目されるニュースでなかっただろう。

現実世界の3Dマッピング

Scape社の技術は、現実世界の1:1のデジタル表現を作るものである。同社は、ウェアラブルや自動運転車などのデバイスを含む次世代の「空間コンピューティングデバイス」のためのインフラを構築しようとしている。

Scape社はARコンテンツを表示できるな現実世界(実際に存在する)の場所を作りたいと考えている。問題は位置の正確さだ。そこでScape社は、セルタワーの三角測量やGPS、逆IPターゲティングのような現在の位置技術に依存しない、位置精度のある世界の3Dレンダリングを作った。同社によると、同社の視覚測位システムは「これまでにないスケールでセンチメートルレベルの位置認識を実現します。」と発表している。

世界の永続的なARのレンダリング

拡張現実の技術

出典:Scape Technologies

Pokemon GOからの影響

Scape社はGoogleからスピンアウトしたNiantic Labs社が開発したPokemon Goというゲームに着想を得ている。Nianticの創業者兼CEOはJohn Hanke氏で、Googleの地図サービスやローカルサービスを長年担当していた。Hanke氏は以前、Googleが買収してGoogle EarthになったKeyhole社のCEOを務めていた。

Googleは、地球全体をデジタルマッピングするという、基本的には同じようなプロジェクトに取り組んでいる。しかし、Scape社によると、GoogleがEarthやStreet View、Mapsに投入したような膨大なリソースやデータ処理能力は必要ないという。同社によると、2019年の半ばの段階ですでに3Dレンダリングは世界で100以上の都市で行われている。

Scape社のテクノロジーの数多くのアプリケーション

最終的な目標は、世界中のどこからでも正確なユーザーの位置をセンチメートル単位で三角測量できるようにすることである。これにより、ARコンテンツを正確な場所、建物、オブジェクトに「ピンを固定」することができる。

Scapeのビジュアルポジショニング技術は、完全に実現されれば、数多くの応用がある。これまで見てきた新しいARやデジタルゲームは、その大きなビジョンのほんの一部にすぎない。建築、都市計画、教育、観光、娯楽などの分野が恩恵を受ける可能性がああるだろう。しかし、極めて正確にユーザーを特定する機能には、ARコンテンツとは別の多数のアプリケーションがある。

注目すべき理由

おそらくFacebookはこのチームとテクノロジーを利用してFacebook.comのAR体験を拡充し、Facebookを「現実の世界」に拡張するだろう。しかし、この技術によってFacebookは、これまで構築できなかった(同社はかつてWazeの買収に失敗したことがある)新しい地図およびローカル検索アプリケーションを構築できるようになるかもしれない。

【参考】

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