「パーソナライズされた顧客体験に価値を感じない」が49%【アドビ調査】

ブランド企業から取り入れたいパーソナライズされた顧客体験

アドビ株式会社は「未来のマーケティングに関するグローバル調査」を発表した。本調査は、企業のマーケティングの実態や今後の方向性を明らかにすることを目的に、日本を含めた世界6か国(米国、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、日本)の消費者とマーケティング担当者を対象に実施したもの。

本調査では、日本の企業のマーケティング担当者が世界と比較して積極的にAI(人工知能)や機械学習を採用していることが明らかになった。しかし、消費者の約半数は企業の提供するパーソナライゼーションに満足しておらず、消費者の求める顧客体験の水準が高まっていることがわかった。また、管理者層でのデータガバナンスに関する理解に遅れが出ていることも判明した。

グローバルの中で、日本は最も積極的にAI(人工知能)や機械学習を採用

パンデミックを経て日本企業においてもデジタル化が進み、マーケティング領域にもテクノロジーの波が押し寄せている。今回の調査に参加したマーケティング担当者の半数以上(54%)が、自社のマーケティング テクノロジーに高い信頼を寄せていると回答し、この分野においてテクノロジーのもたらす役割が拡大している様子がうかがえる。特に、AI/機械学習については、回答者の41%が積極的に活用しており、これは調査対象となった6か国の中で最も高い結果となった。日本はしばしばデジタル後進国と評されるものの、新しいテクノロジーを活用して顧客体験を改善し、業績につなげようとする前向きな姿勢が明らかとなった。

自社のマーケティングテクノロジーへの信頼度とAI/機械学習の活用レベル

AI/機械学習を積極的に活用している割合

AI/機械学習を活用している領域としては、コンテンツのパーソナライゼーション(55%)が最も多く、次いでコンテンツの最適化(47%)が挙げられ、顧客が購入を決定するまでのカスタマージャーニーに集中していることがわかった。

日本のマーケティング担当者は今後のAI/機械学習への投資に意欲的で、コンテンツのパーソナライゼーション(55%)に加えて、マーケティング予算の最適化(45%)といった現在AI/機械学習の導入が進んでいない領域にも展開していきたいという意向が明らかとなった。

AI/機械学習を活用している領域とAI/機械学習への投資に活用している領域

消費者の約5割が企業のパーソナライゼーションに不満

積極的にAI/機械学習を活用し、顧客体験の向上を試みているにも関わらず、「パーソナライズされた体験を大規模に展開する」という点において、日本のマーケティング担当者は世界で最も自信を持っていないことが明らかとなった。

現在、日本企業のマーケティングコンテンツのうちパーソナライズされたものは25~50%となっており、マーケティング担当者はこれを50~75%にまで拡大することを理想と捉えている。優先すべき項目として、マーケティング担当者は、商品のレコメンデーション、顧客氏名の表示(電子メールやwebサイトなど)、割引オファーをパーソナライズすることが重要であると考えており、消費者も同様にこの3つの項目を最も重視すると回答している。

パーソナライズされているマーケティングコンテンツの割合

しかし、日本の消費者のうち約5割が、現在パーソナライズされたコンテンツに価値を感じておらず、企業が提供している顧客体験が消費者の求める水準に達していないことがわかった。「過去12ヶ月間に企業のデジタル顧客体験が改善した」と答えた日本の消費者はわずか15%で、米国の37%やオーストラリアの36%と比較して、グローバル全体で最も低い結果となった。デジタル中心の生活となり、消費者はあらゆるチャネルをまたいだ一貫性のある顧客体験を求めているが、企業の対応が消費者のニーズを満たしていないと考えられる。

ブランド企業から取り入れたいパーソナライズされた顧客体験

顧客との信頼関係の構築が日本企業の成長に直結

企業と顧客との関わり方が変化するにつれて、信頼関係がビジネスの成長に直結する重要な要素となっている。日本の消費者は信頼のおけるブランドに対して、商品を購入したり(62%)、口コミで拡散(32%)したりする一方、信頼性の低いブランドからは購入を控えたり(70%)、情報の受信を止めたり(44%)と、顧客との信頼関係の構築が企業の収益に響くことが明確になっている。

信頼のおけるブランドへの対応と信頼度が低いブランドへの対応

日本の消費者は企業との信頼関係において、愛される商品を提供すること(43%)や、自分のデータに対するコントロールを得ること(37%)を求めている。一方で企業が取り組んでいることとしては、データ利用の透明性を保つことや(64%)、個人データの使用許可を得ること(57%)が挙げられており、両者とも信頼関係において企業に提供した個人データの活用方法を重視していることが明らかとなった。

日本の管理者層はデータガバナンスに対する理解が不足

このような中、ほぼ全てのマーケティング部門の管理者(94%)が、自社の優先順位としてデータガバナンスを挙げている。しかし、日本の管理者のうちデータガバナンスやプライバシーポリシーについて「十分理解している」と回答した割合は43%と、グローバルで最も低い結果となった。さらに、グローバル平均で86%の管理者が自社におけるデータガバナンスの実行力に懸念を示しているのに対し、日本では同様の回答が65%と、管理者層がデータガバナンスの重要性を理解しつつも、実際には十分な関心を寄せておらず、世界の管理者層と比較しても課題意識が低いことが明らかとなった。

データガバナンスについて

データガバナンスやプライバシーポリシーについて「十分理解している」と思う

サードパーティCookie依存からの脱却は急務に

データ利用に関する消費者からの期待や法規制の課題、着実に迫っているサードパーティCookieの廃止といった要因が重なっているにも関わらず、企業の方針転換が進んでいないことが明らかとなった。日本企業においても、サードパーティCookie廃止に向けて、アイデンティティパートナーとのデータ連携(66%)、他ブランドとのデータ連携(59%)、ファーストパーティCookieの活用(49%)が進められている。しかし、新規顧客の獲得(52%)、顧客体験のパーソナライゼーション(47%)、収益の創出(43%)といったビジネスの根幹となる部分で、現在でも引き続きサードパーティCookieを利用していると回答しており、サードパーティCookieからのデータ取得が難しくなっている中で、企業は早急にクッキーレス時代のデータ戦略を推し進める必要に迫られている。

サードパーティCookie廃止に向けた取り組み

「未来のマーケティングに関するグローバル調査」について

「未来のマーケティングに関するグローバル調査」は、アドビが日本を含めた世界6か国(米国、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、日本)の消費者とマーケティング担当者を対象に実施したオンライン調査。

Adobe Experience Cloudについて

アドビは、Adobe Experience Cloud(https://business.adobe.com/jp/)で顧客体験管理(CXM)を再定義する。Adobe Experience Cloudは、エクスペリエンスのためのデジタルコンテンツの制作からマーケティング、広告、アナリティクス、コマースを含む業界唯一の包括的なソリューションだ。Adobe Experience Cloudは、すべてのタッチポイントやあらゆるチャネルを通し、魅力的なB2C/B2B/B2Eエクスペリエンスを一貫性と継続性をもって提供することを支援し、ブランドが統一された安全でスケーラブルなデジタル基盤を構築できるようにする。Adobe Experience Cloudの一部であるAdobe Experience Platformは、CXMのための初のリアルタイムプラットフォームだ。オープンで拡張性のあるAdobe Experience Platformは、企業全体のデータをつなぎ合わせ、リアルタイムの顧客プロファイルを可能にし、Adobe Experience Cloudソリューション全体で有効化することができる。

「アドビ」について

アドビは、「世界を変えるデジタル体験を」をミッションとして、3つのクラウドソリューションで、優れた顧客体験を提供できるよう企業・個人のお客様を支援している。Creative Cloud(https://www.adobe.com/jp/creativecloud.html)は、写真、デザイン、ビデオ、web、UXなどのための20以上の デスクトップアプリやモバイルアプリ、サービスを提供している。Document Cloud(https://www.adobe.com/jp/documentcloud.html)では、デジタル文書の作成、編集、共有、スキャン、署名が簡単にでき、デバイスに関わらず文書のやり取りと共同作業が安全に行うことができる。Experience Cloud(https://business.adobe.com/jp/products/adobe-experience-cloud-products.html)は、コンテンツ管理、パーソナライゼーション、データ分析、コマースに対し、顧客ロイヤルティおよび企業の長期的な成功を推進する優れた顧客体験の提供を支援している。これら製品、サービスの多くで、アドビの人工知能(AI)と機械学習のプラットフォームであるAdobe Sensei(https://www.adobe.com/jp/sensei.html)を活用している。

アドビ株式会社は米Adobe Inc.の日本法人。日本市場においては、人々の創造性を解放するデジタルトランスフォーメーションを推進するため、「心、おどる、デジタル」というビジョンのもと、心にひびく、社会がつながる、幸せなデジタル社会の実現を目指す。

アドビに関する詳細な情報は、こちら(https://www.adobe.com/jp/about-adobe.html

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