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マーケティングチャネルとしてのEメールの役割
マーケティングオートメーション市場が盛り上がりを見せた2014年頃からEメールのマーケティングチャネルとしての新たな活用が積極的に議論されている。Eメールはマーケティングチャネルとしての役割はここ数年で大きくなってきている。Eメールマーケティングは死んだというよりむしろ生まれ変わった。
マルチチャネルキャンペーンマネジメントシステム(CCCM)などのBtoC向けマーケティングオートメーションプラットフォームは、企業が保有するデータを柔軟に活用し、マーケティングのパーソナライズ化を図る事に成功した。
近年、オンライン広告、SNS、Eメールなど様々なチャネルで横断的にユーザーにアプローチする必要に迫られている。
そんな状況が、企業のEメールに対しての意識を変えつつある。
2015年のEメールに対しての意識
2015年、マーケティングオートメーションの盛り上がりと合わせてEメールをマーケティングチャネルとしてもう一度活用しようという動きが見られました。
しかしながら、依然としてEメールに対してはネガティヴな見方が多いのは事実である。企業によっては、片手間でのEメール配信を行い、結果が出ないと、Eメールにはあまり時間と人を注ぐべきではないという結論に至ってしまう。知見のないマーケティング担当者にはよくありがちな論理の飛躍である。
SNSのマーケティングチャネルにおける役割は確かに大きくなっているなは間違いないのですが、Eメールと並列のチャネルとして捉えるのはあまりに機械損失であり、非常に多い誤った考え方である。
皆さんはEメールマーケティングは、マーケティングチャネルとしての役割についてどのようにお考えでしょうか?
企業対個人のチャネルの捉え方
ここで一つデータを見ていただきたい。
上記のデータから分かるようにEメールでのCVRはSNSと比べてかなり高い。
確かにSNSはユーザー同士のコミュニケーションツールとしての利用率は非常に高い。一方で、ユーザーは商品の購入促進などの商用としての使い方にまだ慣れていない傾向がある。
対して企業とユーザー間のコミュニケーションにEメールが利用される事に関しては、ユーザーはすでに慣れているのだろう。
One to One メールマーケティング
海外ではニュースレター、国内ではメルマガ。そう呼ばれていた一斉配信型のOne to Massアプローチはアメリカにおいては、時代遅れになっている。また3年遅れていると言われている日本国内のEメールマーケティングにおいては、少しずつOne to One のEメールマーケティングに切り替えていっている。
※語弊があるが、メルマガのような一斉配信型のメールは、パーソナライズする必要性がないものに関しては、引き続き一斉配信型のメール配信はすべきである。
ユーザーの属性、嗜好、行動などに合わせたコンテンツ、タイミング、チャネルでのマーケティング活動が本的なOne to Oneマーケティングと言うが、その前段階の顧客データの分析や、One to Oneマーケティングシナリオ設計、実装などの作業が必要になってくる。
単にリストをインポートして、メールを一斉配信。というわけにはいかない。
確かに、一斉配信型のメールの時代が終わりつつあるという意味においては、Eメールは死んだと言えるが、正確にはEメールにおけるマーケティングは変わったと言う方が近いのかもしれない。
SNSは流行の波が激しく、いつのまにか消えてしまうSNSが出てきたり、マーケティングチャネルとして機能しないSNSも出てきている。一方、Eメールは何十年もその形態をほぼ維持したまま生き残っています。なぜ生き残っているのかを改めて議論することはマーケティング担当者において非常に大切になってきている。
マーケティングに正解はなく、常に挑戦と既存のマーケティング手法のチューニングをしていかなければならない。