コストをかけずに大量のユーザーを集める! Twitter、Dropbox、Paypalを急成長させた「グロースハック」とは?

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あの有名企業の急成長の陰にも「グロースハック」あり

今やFacebook、Twitter、Dropbox、グルーポン、インスタグラムを知らない人はいないでしょう。これらの企業は、スタートアップから爆発的に成長を遂げ、人々に認知され、今や業界を代表する企業になりました。

どうして、このような爆発的成長ができたのでしょうか?

実はこれらの企業には必ず、「グロースハッカー」と呼ばれる、サービスを短期間で急成長させることを職務とする人たちがいます。

今回は、彼らがどのように効率的にユーザーを獲得・維持し、短い期間の間に事業や会社を拡大しているのか、そのマーケティングの手法を紹介します。

その中には、御社のビジネスでも導入でき、ビジネスの成長に活かすことのできるノウハウもたくさんありますので、ぜひ参考にして下さい。

「グロースハック」とは何か? 「グロースハッカー」の役割とは?

グロースハックの概念は、起業家として著名なショーン・エリス氏が、グロースハッカーに求められるスキルセットを発表したことで浸透しました。

ショーン・エリス氏は以下のようにグロースハッカーを解説しています。

  • スタートアップの段階では、従来のようなマーケティング責任者は必要ではない。
  • 事業やサービスの成長に特化した責任を持つ担当者が必要であり、それがグロースハッカーである。
  • 事業やサービスを成長させるための方法は、他社事例から学んでも良いし、自ら発想してアイディアを考えても良い。

ショーン・エリス氏のいう「スタートアップの段階」とは、事業やサービスがターゲットユーザーに利用される需要があるかどうか最初の検証が済んだ段階です。

つまり、「供給するサービスに対し、対象顧客の需要が一致した状態」のことです。

この段階では、サービス・商品のマーケットが十分にあることが確認できているため、次の段階としてユーザーを爆発的に獲得し事業やサービスを成長させることがミッションになります。

 

そのために必要な能力は、(大企業のマーケティング責任者が身につけているような)一般的なマーケティングスキルとは、別だということです。

スタートアップ段階においては、収益よりも登録ユーザー数の増加やアクティブユーザー数の増加が成長の指標になるからです。

そして、その「新規ユーザーの獲得」や「アクティブユーザー数の増加」に特化した人材こそがグロースハッカーなのです。

また、マーケターはサービスや商品の認知を獲得するためにテレビCMやGoogleAdWordsなどのリスティング広告に出稿をすることがありますが、スタートアップには継続的に広告を出稿する予算がないことがほとんどです。

そこで、いかに予算を使わずに新規ユーザーを獲得するか、「資金」ではなく「知恵」を使ったユーザー獲得を志すこともグロースハッカーの役割と言えます。

ここからは、グロースハックの手法を活用し、大きくサービスを成長させた実際の事例を紹介します。

グロースハックの実例①

「P.S. アイ・ラブ・ユー」で100万人のユーザーを獲得 (Hotmailの場合)

最初に紹介するのは、ホットメール(Hotmail)です。

HotmailはWebメールの先駆者であり、現在は後継のOutlook.comというMicrosoftのサービスに移行しましたが、過去世界最大級の35.5%のシェアを誇った無料Webメールサービスです。

hotmail_logo

Hotmailのグロースハックのアイディアは、このサービスが最初の無料Webメールサービスとして世間に公開される前に生まれました。

ウェブベースの電子メールという新しいサービスをどのように一般向けに認知させるか、という点について創業者の間で話し合いが持たれました。当初は、広告を打つという従来的なアプローチを検討していましたが、無料サービスのために費用を捻出することにはリスクが伴います。

様々な策を思案し、苦心の末に考えだされたグロースハックが、

「メール画面の最下行にメッセージを表示する」というものでした。

Hotmailで送信させるメールの最下行にP.S. アイ・ラブ・ユー:Hotmailで無料メールアカウントを開こう!」というメッセージを表示したのです。

このシンプルかつ小さなアイディアにより、Hotmailのユーザーが送信するすべてのメールが、Hotmailの広告となりました。

メール1通1通が、さらに多くのメールとユーザーを生み出すという画期的な仕組みが出来上がったのです。

また、さらに重要なことはこの一連の流れは追跡することができ、調整と改善を加えてサービスを利用するユーザーを増やすことが可能だったのです。

このシンプルなアイディアによりHotmailは飛躍的に成長し、半年も経たずに100万人のユーザーを獲得しました。さらに、その後もユーザー数は倍増し1997年12月にマイクロソフトが4億ドルで買収した時点で、ユーザー数は1,000万人近くにまで増加していました。

このグロースハックは今でも他のデバイスで行われています。あなたもきっと見覚えがあると思います。

iphoneの画面

iPhoneから送信される全てのメールの文末には、この一文が付け加えられますよね?

このようにHotmailのグロースハックは今も健在なのです。

グロースハックの実例②

SNSや紹介などクチコミで爆発的にユーザー数を増やしたケース (Dropboxの場合)

今やユーザー数が3億人を越え、オンラインストレージサービスの代表とも言える、Dropboxのグロースハックを紹介します。

利用したことのある方はわかると思いますが、Dropboxのトップページは非常にシンプルです。Dropboxの特徴を簡潔に伝える文章と、「登録する」というボタンだけで、競合との比較や、有料プランの売り込みなどは行っていません。

また、登録フォームも項目が少なくシンプルなので、フォームから離脱する割合も非常に低いと言われています。

その中でDropboxを飛躍的に成長させたグロースハックは、ページの中に「無料で容量アップ!」というボタンを追加するというシンプルなものでした。このボタンを押すと友達紹介プログラムが説明されます。

このプログラムは、ユーザーが友達にドロップボックスを紹介し、その友達が会員登録したら、紹介した友達1人当たり500メガバイトのストレージ容量を無料で獲得できるというものです。(招待された友達も500メガバイト分の容量がもらえます)

このボタンを設置後、新規加入ユーザーは約60%増加し、1ヶ月当たり28,000件以上の招待とプログラム利用が発生したそうです。

また、DropboxはSNSの活用にも長けていて、各SNSと連携するごとに容量を追加するインセンティブを用意し、SNSを通じてのユーザー獲得にも成功しました。

このように紹介やSNSを活用し、口コミを意識的に起こさせるようなグロースハックでDropboxは大きく成長したのです。

ポイントは、製品やサービスに口コミを拡散したくなる理由と、拡散するための手段が内在していたということです。

ユーザーが勝手にサービスを広げたくなるようなインセンティブをしっかりと設計する必要があります。

グロースハックの実例③

ユーザーに定着率が上がる行動をうながして、見込み客を顧客へ転換 (Twitterの場合)

全世界で2億人以上が利用しているSNSのTwitterは、日本でも2,000万人以上の月間ユニークユーザーを誇ります。

しかし、サービス開始当初のTwitterは「ユーザーがサービスを使わない」という問題を抱えていました。

Twitterはメディアで流行っている話題やニュースを扱うため、登録者数自体は面白いように増えていました。しかし、登録したユーザーのほとんどは登録するだけで、自らツイートするなどの利用はしなかったのです。

この問題を解決したのが、Twitterに入社したあるグロースハッカーの分析でした。

彼は統計データを分析した結果から、「ユーザー登録をした当日に5~10人を自分からフォロー(※1)したユーザーの定着率が高い」ということを導き出しました。

※1 特定のユーザーのツイートを自分の画面に表示するようにする仕組み

このデータを元にインターフェースを変更し、Twitterに登録後に多数のフォロー候補ユーザーを表示するようにしました。さらに、ウェブサイトにフォロー候補ユーザーを常に表示するようにすることで気軽にフォローを増やせるように変えたのです。

この変更により多くのユーザーが、登録後まずフォローをするようになりました。さらに、Twitterを楽しむにはフォローが重要であることを理解するようになったのです。

最終的に、ツイッターを継続的に楽しむユーザーが増え、定着率も上昇しました。

それまでのマーケティングは、見込顧客を見つけ出すことが職務で、その見込顧客をどうやって顧客に変えるかは別の仕事でした。

しかし、グロースハックを活用する現代的なマーケティングは、このように見込顧客を定着させ顧客に変えることも可能にします。さらに定着した顧客がサービスの熱心なファンになれば、その顧客が新たなマーケティングツールとして機能するようになっていきます。

Twitterのグロースハックは、その象徴的な例と言えるでしょう。

グロースハックの実例④

マーケティング予算0円→ユニークなアイディアで圧倒的なシェアを獲得 (evernoteの場合)

日常をより便利にするための「第2の脳」というコンセプトを持つevernote(エバーノート)は、情報管理ツールとして圧倒的なシェアを誇っています。

そんなevernoteは会社設立後の数年間、マーケティングに1円も使わないという決定をしました。その間は、ただ最高のサービスを提供するために予算を製品開発に投入したのです。

最初こそ、この選択によってブランド構築に時間がかかりました。しかし、最終的にはエバーノートが世界一の情報管理ツールというポジションを得て、現在は製品自体がマーケティングになるという盤石の状態を作り上げています。

そんなエバーノートも、製品への注目を集めるための施策を全くとらなかったわけではありません。

あるユーザーから、打ち合わせ中にノートパソコンでevernoteを使っていると上司に睨まれるという不満を聞くと、「I’m not being rude. I’m taking notes in Evernote.(失礼なわけではありません。エバーノートで議事録を書いているのです)」というユニークなステッカーを作ったのです。

ユーザーはこのステッカーをノートPCの背面に貼って打ち合わせに参加し、会議中にパソコンを使うことの申し訳無さを消すとともに、自らが歩く広告塔になりました。

そのユニークなステッカーは大きな話題となり、結果としてevernoteの認知が広がったのです。

グロースハックの実例⑤

強力なパートナーと提携し、ユーザー数増加を実現 (PayPalの場合)

PayPalはオンライン決済サービスで、現在世界で2億アカウント以上が登録され、全190カ国で26通貨を扱うことができるサービスです。(日本では取引できない通貨もあります)

PayPalでは送金相手に自身のクレジットカード情報が渡らないため、相手の顔が見えないインターネット取引では安心度が高いというメリットがあり、全世界的に支持を集めています。

そんなPayPalにも立ち上げ当初に大きくユーザー数を伸ばしたグロースハックがあります。アメリカの大手インターネット通販・オークション会社であるeBayとの提携です。

世界最多の利用者を誇るeBayに対し、オンライン決済システムを提供し、PayPalだけで決済ができるEC・オークションサイトを作ったのです。

eBayを使ってオークションに出品するユーザーにとっては、支払いの煩雑さやセキュリティの問題が軽減され販売チャンスが拡大しました。

一方でPayPalもアカウントの登録者数が一気に増加し、ユーザー数の大幅な拡大を実現したのです。

すでにシェアを獲得している企業とのコラボレーション、また出品者と落札者の両者にメリットのある支払い方法を専属で提供出来たことで実現したグロースハックでした。

サービス普及のため協力をしてもらえる強力なパートナーを得たことが、Paypal成長の大きな要因となりました。

いかがでしたでしょうか。

もしかしたらこういった事例は輝かしい成長を遂げた一部の企業にしかあてはまらない、自社のビジネスに活かすことは難しいと考えているかもしれません。

しかし、今や知らない人がいない、DropboxやTwitter、evernoteといった会社も予算も経験も無い中で独自に試行錯誤して生み出したマーケティング施策によって成長を促進したのです。

これらの企業が採用した手法は、かつてはマーケティングとは言えない手法でした。

しかし、商品やサービスに口コミを誘発する要素を組み込み、さらに、データを分析し改善を繰り返すことで今のポジションを獲得するに至ったのです。

自社のビジネスの成長を促進するトリガーを見つけ、そこを徹底的に改善するという視点は、どんなビジネスにも応用が効く大事なポイントです。

ぜひあなたのビジネスにも、グロースハックの視点を導入してみてください。

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