マーケティング・広告はアートからサイエンスの時代へ

マーケティングはアートからサイエンスへ

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アートとしてのマーケティング時代

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この10年、マーケティングは大きく変化した。人々は勘や経験則に頼っていたマーケティング手法のその全てを、データドリブンなマーケティングに変えようとしている。また世の中の産業オートメーションは、マーケティングの世界へとやってきた。自動車のオートメーション化や工場生産ラインのオートメーション化。マーケティングの自動化はデータ解析の量、質ともに圧倒的な精度で顧客を捕捉している。

その変化はこの10年急速に進行した。冒頭と矛盾するが、実はアートはアートで終わらず、サイエンスにより、サイエンス化されたアートへと変化している。Webの技術革新により、デザインまでをもビッグデータで解析しデータに基づいたデザインで顧客と対話を図ろうとしている。

純粋なアートとしてのマーケティング時代はすでに終わったと言えるだろう。

 

サイエンスとしてのマーケティング時代

サイエンスとしてのマーケティング

マーケティングを科学する。そのようなキャッチフレーズをどこかで聞いたことがある。Webの急速な発展とともに、広告というコミュニケーションが数値として測定できてしまう事に、喜ぶものもいれば、嫌がるものもいる。すでにあらゆるコミュニケーションは一定レベルで数値としてデータを取得できるようになっている。

DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)やMA(マーケティングオートメーション)などはデータを活用したマーケティングプラットフォームであり、ユーザー行動などの情報取得を可能にする。ここで勘違いしないで欲しいのは、データが取得でき、マーケティングがオートメーションされたからといって決してマーケティング活動にかかる工数が減少するわけではないということだ。

マーケティングプラットフォームを導入すればその導入、PDCA運用にかかる工数とコストはそれなりのものがある。正しい目でマーケティングのテクノロジーを見る目が必要とされるのが、今の時代である。

 

不足するマーケティング人材

不足するマーケティング人材

メーカー、広告代理店、コンサルティングファームなどのマーケターと呼ばれる人たちは、もしかしすると混乱しているのかもしれない。なぜなら、データドリブンなマーケティングが急速に発展している中でその時流に追いついていないからだ。

時代は急に来るが、人材は急には育たない。

ましてやデータベースや統計などは皆が扱えるジャンルではない事は明らかである。また、そもそも日本国内は米国と比較してマーケティングに対する意識が薄く、組織規模や人数が少ない。

今後、データサイエンティストの市場価値が一気に上がっていくとメディアで言われている。真にデータを科学できる人材は今後、企業間で採用争いが生まれるだろう。いやすでに始まっているであろう。またデータサイエンティストとは別の軸で、各チャネルに専門的知見のあるマーケティング担当者の育成も必要だという声も多く存在する。

そして顧客のタッチポイントが増える中、企業はマルチチャネルでのコミュニケーションが求められている。チャネルとしてはソーシャルメディア、アプリ、Eメール、Webサイト。デバイスとしては、PC、タブレット、モバイル、ウェアラブルデバイスなど、チャネルやデバイスの多様化でマーケティングはもはやカオスと言っていいほど多様化しており、今後さらに複雑化していくであろう。

各チャネルの専門家、そしてそれをまとめるマーケティングディレクター。そういった組織ができれば、理想的ではあるが、現状、1人の担当者がマルチチャネルでのマーケティング実行担当者として組織されている企業が非常に多い。マーケティングチームがしっかりと組織されているのはほんの一部の大企業のみである。

マルチチャネルのマーケティング活動を任されているマーケティング担当者が疲弊するのは当たり前である。メルマガの配信、ソーシャルメディ投稿、オンライン広告・ソーシャルメディア広告の出稿、Webサイト更新などその業務は多岐にわたる。

全てを業者に投げるのは事業戦略上間違いではない。しかし、真のブランディングやマーケティングを行う上ではインハウスで活動すべきである。

 

高度経済成長と組織体制の弊害

高度経済成長と組織体制の弊害

高度経済成長期の、作ればモノが売れる時代に必要とされなかったのが、マーケティングだったからである。その負の遺産から抜け出せない企業は未だに多い。私たちはそういった企業を数多く目にしている。また企業のITシステムに対する投資も消極的であるがゆえに、マーケティングテクノロジーの広がりもなかなか進まないのが現状である。

また組織体制の問題も存在している。

日本は、政府も企業も縦割りの組織構造となっており意思決定をするにあたり組織間の調整に非常に時間を要する。時間を要するだけなのであればまだいいのだが、うまくコミュニケーションがとれず、マーケティング施策案自体がなくなってしまう事もよくある。さらに悪いことには、役職の低い担当者が検討し、それを上に上げてまた検討する。このようなボトムアップ方式の方法をとるがゆえに意思決定に時間がかかっているのだ。

対して米国においては意思決定のスピードは非常に速い。なぜなら、ファーストコミュニケーションから、企業のトップ同士で話、マーケティング施策に関わるシステムの導入や広告出稿などを決めてしまうことが非常に多い。

ただし検討期間や検討内容の確認が甘く、マーケティング施策の準備段階から様々な問題が発生していく。日本式が良いのか、米国式が良いのかの議論はここではしないが、日本という国の現状の課題に目を向け改善していく必要性はご理解いただけるであろう。

 

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著者:MarkeTimes編集メンバー

外資デジタルマーケティングコンサルティング企業のジャパンオフィスで勤務。マーケティングコンサルタントとして、Webマーケティングやマーケティングオートメーション導入支援などのコンサルティングやデータ解析支援を行っている。

Google Analytics Individual Qualification(GAIQ)ホルダー

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ABOUTこの記事をかいた人

MarkeTimes編集長

米国サンフランシスコ・シリコンバレーに拠点を置くデジタルマーケティングエージェンシーのジャパンオフィスにてデジタルマーケティングコンサルタントとして従事。法人向けにマーケティングオートメーションを中心としたデジタルマーケティングの戦略プランニング、導入・運用支援を行う。また自社のWebマーケティング責任者として戦略立案、Web解析、SEO施策等を担当している。 Google Analytics 認定(GAIQ)資格保有。