Amazon”プライムデー”でも活躍、日本発「emoji」がメルマガを席巻する?

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プライムデーのメルマガに突如現れた絵文字

Eメール受信画面でのemoji利用例

(図)Amazon から配信されたメールマガジン。プライムデーの告知(7/9,10配信)には件名に絵文字が使われていた。

日本時間7月10日(月)18時~11日(火)23時59分まで開催された、世界最大のEC事業者であるAmazonのセール「プライムデー」。その告知で会員に送られたメールマガジンの件名に絵文字が使われていたことが、ちょっとした注目を集めました。

日本においては、メールのみならずSNS等Web上でのコミュニケーションに既に広く採り入れられておりますが、ここ数年、海外での絵文字利用が急増しています。モバイル向けマーケティングオートメーションツールを提供するアメリカのAppboy社による調査(下図)では、2015年から2016年にかけてアメリカ国内で送受信された、絵文字を利用したメールの数は、実に777%も増加していることがわかりました。

emoji利用推移グラフ

(図)Appboyによる「絵文字を利用したメールの送受信数の推移」調査結果グラフ

https://www.appboy.com/blog/emojis-used-in-777-more-campaigns/

ではなぜ今、絵文字が海外で広がりを見せているのでしょうか。その背景を歴史と経緯から考えてみます。

最初の絵文字は「野球ボール」!?

初めて「絵文字」が公式に規定されたのは、まだ電子メールが生まれる前の1959年のことでした。日本の新聞社が取材記事を交換するために定めた文字コード表に、野球ボールを表す「⚾」が収録されたことがはじまりとされています。

その後、1995年に当時流行していた「ポケットベル」(ポケベル)に表示できる文字の種類としてNTTドコモがハートマークの「❤」を追加したことが、デジタルコミュニケーションにおける絵文字文化の発祥とされています。2000年代にフィーチャーフォンが普及し、国内通信キャリアが続々と絵文字対応の機種をリリースすると、若者を中心に絵文字文化が定着。スマートフォンの黎明期にあたる2006年に、GoogleとAppleの共同提案により当時の3キャリア(ドコモ、au、J-PHONE→vodafone→ソフトバンク)が扱っていた絵文字を世界共通の文字コード規格である「Unicode」に収録しようという動きが起こり、2009年に一部の絵文字が収録されました(Unicode6.0.0以降)。

これを機に、日本国内のキャリア依存記号にすぎなかった「絵文字」が、共通の国際規格の下に定義された「emoji」として海外で市民権を得るようになり、各端末メーカーやOSベンダーによる普及が進むこととなりました。こうした環境整備もあり、日本以外の国々でも絵文字を利用したコミュニケーションが取り入れられるようになったというわけです。

絵文字は「究極のグローバル言語」である

文字情報で表象すればよいものをわざわざ絵文字で表現するというのは、一見手間がかかるように見えます。しかしながら、絵文字の利用は、言語表現ではカバーできない表象を可能にするとともに、これから日本はじめ世界が直面する「グローバル対応」への大きなヒントとなるかもしれません。

たとえば、この写真の看板をご覧ください。

街でのemojiの利用例

「お手洗い」を表現するために、日・英・中・韓の4言語による多言語対応をさせようと思ったら、このように4つの言語を並べる必要がありますが、絵文字(ピクトグラム)であれば1つの図版で、母語の違いに拠らず共通のイメージを想起させることが可能です。

この例が示す通り、絵文字はグローバルな表現手法として、複数の母語を持つ人たちが見る可能性のあるメッセージにおいて非常に有効です。もちろん、看板へのピクトグラムの活用は今に始まったことではありませんが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催等、今後日本における「訪日外国人へのおもてなし」の重要性がますます高まる中で、多言語対応のツールの一つとして再度注目を集める機会もありそうです。

メールマーケティングにおける絵文字活用のメリット

Appboyによる「個人・法人別利用頻度の高い絵文字調査」の結果

(図)Appboyによる「個人・法人別利用頻度の高い絵文字調査」の結果

https://www.appboy.com/blog/emojis-used-in-777-more-campaigns/

先ほど紹介したAppboyの調査では、他にも「個人と企業とで用いられる絵文字の違い」についても述べられており、個人(上図左)では表情など感情を表すものが多用されるのに対し、メルマガなど企業から送られるもの(上図右)では記号やイラストなど、文書の注目度を高める狙いのものが使われていることがわかりました。

画面に表示できる情報には当然限りがあるうえ、メールがごくごく一般的なコミュニケーション手段となった今日、ユーザーは日々大量のメールに目を通しています。そういった意味でも、効果的な絵文字の活用は限られたスペースで多くの情報を伝えられ、またコンテンツへの注目度を高める効果が期待できます。

おわりに

今回は、海外における絵文字文化の浸透とメールマーケティングとの関係についてご紹介しました。絵文字は今や、機種の壁、キャリアの壁のみならず国境までも超えて普及が進んでおり、今後、とりわけ海外においてどのような活用の広がりを見せるのかに注目したいところです。

今回引用したAppboy社の記事の詳しい解説は、こちらからご覧いただけます。

「世界のEmoji事情:米国での増加率は777%」

https://www.cuenote.jp/library/marketing/emoji.html

本記事はユミルリンク株式会社様より提供いただいた記事コンテンツです。


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ABOUTこの記事をかいた人

Hirokazu Watanabe

ユミルリンク株式会社 セールス本部営業企画部シニアマネージャー。 システムエンジニアとして大手企業向けのシステム開発・マネジメントを経験。同社入社後、大手企業を中心にメール配信システムを多数導入。現在は自社システムと様々なサービスとの連携をはじめ、マーケティングや企画の統括を担当。